くら寿司ちいかわのフィギュア転売疑惑の闇について
1万8000円ぶん食べて、フィギュアはひとつも出ませんでした。
くら寿司でいま開かれている、ちいかわとのコラボの話。
お皿を5枚入れるとゲームが始まって、当たればちいかわのフィギュアや缶バッジがもらえる仕組みです。
その当たりを17回引いて、フィギュアだけが0個。
そんな投稿が2026年9月1日ごろから広がりました。
同じころ、メルカリを開いた人が別のものを見つけます。
当たらないはずのフィギュアが、5種類そろったセットで並んでいました。
しかも、同じ出品者から何組も。
それを見た人たちが、ほとんど同時に同じことを思いました。
これ、店員さんがやってますよね——と。
くら寿司は2026年8月31日に説明を出しましたが、それを読んで納得できたという人は、ほとんど見かけませんでした。
そして9月2日、今度は会社の名前で、お詫びから始まる文書が出ています。
ここまでのものが出るということは、あの疑いは的外れではなかったのでは。
そう受け取った人も、たくさんいました。
それに、この当たりはただのおまけではありません。
一皿10円を足すと当たりやすくなる、有料の仕組みが用意されています。
そして2026年9月5日の夕方、くら寿司が答えを出しました。
調べたところ当社の従業員による不正行為が判明したので、コラボそのものを中止する、と。
おかしいと言っていた人たちは、その日までずっと確率の問題だと言われ続けていました。
ただ、私がずっと引っかかっているのは、騒ぎのあいだ並んでいたもう一つの言葉のほうなのです。
マクドの方がよっぽどちゃんとしてた。
これ、腹立ちまぎれに出た八つ当たりではありませんよね。
同じキャラクターで、同じ転売の問題を抱えていたはずなのに、この1年で実際に動いたのは片方だけだったからです。
17回当たって0個だった
まず、くら寿司とちいかわのコラボは、2026年8月21日に始まっています。
9月30日まで開かれる予定でした。
両者が組むのは、これが4度目。
お店のテーブルには、食べ終えたお皿を入れる回収ポケットが付いていますね。
そこへ5枚入れると「ビッくらポン!」というゲームが始まって、当たりが出れば景品がひとつもらえる仕組みです。
今回の景品は3種類。
お寿司に変身したちいかわたちのフィギュアが全5種。
缶バッジは全8種。
アクリルマグネットも全8種そろっていました。
このうち、子どもも大人もいちばん欲しがるのがフィギュアです。
そして、そのフィギュアだけが出ない、という報告が並びはじめました。
「1万8000円分食べて、17個当たったんだけどフィギュア0」。
1万8000円といえば、家族で行っても決して安い金額ではないでしょう。
17回のうち1回も当たらなかったというのが、この話のはじまりでした。
そして、これは特別に運が悪かった一例というわけでもありません。
手元の写真を並べた報告が、日を追うごとに増えていきました。
やっぱり抜かれてたんだね
11回びっくらポン出てフィギュア0はおかしいよね
周り見渡しても出てなさそうだったし、これ相当ヤバいよね8月22日 千葉駅前店
— ハマミ (@hamami_129) 2026年9月3日
日付も、行ったお店も書いたうえで、11回引いてフィギュアは0個だったと報告しています。
くら寿司ちいかわ大変なことになってる、、?
8月に行ったわたしもフィギュアは出ませんでした。
2人で12,000円、課金なしで3回あたり
びっくらぽん付きを3皿
ちいかわフィギュアほしかった、、
明日行くけど、あたるかなあ— ちい (@miriharunyan) 2026年9月3日
こちらは使った金額まで書いてあって、2人で1万2000円ぶん食べて当たったのは3回だったそうです。
それでも、ほしかったものは手元に残りませんでした。
同じころ、お店によって出方が違うと書いている人もいます。
自分が行った店では当たらなかったのに、別の店では5回に1回のペースで出ていたというのです。
同じ景品で同じ時期なのに、行ったお店でそこまで変わるものなのか。
左から順番に2024年、2025年、2026年のびっくらポンのちいかわ。
確かにフィギュア去年、今年出てない。
まぁでもフィギュアではないけど推しのうさぎ出て喜んでたし娘の笑顔見れたから
うちは楽しい時間だった^ ^
私達が行った店舗(2店舗)では
そういった事?がなかったと信じてますよ。— MAYURRA (@MAYURRA) 2026年9月3日
3年ぶんを並べた写真で、2024年には出ていたものが2025年と2026年は出ていないまま。
それでも、行ったお店のことは信じていると書いていました。
この温度が、いまいちばん多いのだと思います。
2日間で友達とカプセル20個頑張ったけど、フィギュアだけが出てくれないです
心優しい方もしいらっしゃいましたらフィギュアどの子でも良いので交換して下さい
2:1大丈夫です!大阪なら手渡し可能です
郵送でも大丈夫です— 取引垢 (@gyanchu_2) 2026年9月3日
これは騒ぎが始まったあとの投稿で、2日がかりで20個引いて、出なかったのはフィギュアだけ。
抜くとしたらどこなのか
出ないという声が積み上がっていた同じ時期に、フリマアプリを開いた人たちがいます。
そこには、フィギュア5種類がそろったセットが並んでいました。
17回引いて1個も出ないものが、5個そろった状態で売られています。
それも、ひとつの出品者から何組も。
この並びを見てしまうと、確率がどうこうという話がすっと遠のきます。
【くら寿司×ちいかわコラボ】
1万8000円食べてもフィギュア0なのに
メルカリではコンプセットが普通に出てるの、
さすがに不自然では?運営は「ランダム補充だから偏りが出る」と
説明してるけど、同じ出品者から大量に
売られてるのを見ると
店員抜き取り疑惑が出るのも無理ない。… https://t.co/l8o7sZuc5s pic.twitter.com/Ow8oN5WwFo— サクサク (@sakusaku3japan) 2026年9月2日
ただ、みんなが話していたのは、誰が悪いかではありませんでした。
どこで抜けるのか、という話です。
そして、その答えのヒントを出したのは、じつは会社のほうでした。
9月2日の文書には、景品をどう管理しているかが書かれています。
原則として鍵付きの倉庫で保管する。
開封と補充は複数名で行う。
担当者をはっきり決めておく。
この3つは、裏返すとそのまま穴になりやすい場所の一覧です。
鍵をかけると書くのは、かかっていない時間があり得るからでしょう。
複数名でと書くのは、ひとりで開けられる形があり得るからです。
担当者を決めると書くのは、決まっていない店があり得るからだと思います。
それから、もうひとつ。
これは、お店で見たことのある人も多いはずです。
景品はテーブルまで運ばれてくるので、客席へ出たあとにも景品はしばらく置かれています。
いらない人が置いていく箱を用意しているお店もあるでしょう。
家族連れが子どもに渡してそのまま帰る、という光景も珍しくありません。
倉庫の話だけで終わらないのは、そのためです。
そのうちに、法律の名前まで出てきました。
もし中の人が抜いて売っていたのなら、それは横領にあたるのではないか、と。
くら寿司のちいかわの件は、噂される通りに中の人が勝手にピンハネしてメルカリにだしてるとしたら、業務上横領罪になるかもしれんから、くら寿司は早めに内部調査して公表しないと
— さんまる@ダム好きですが何か? (@30sanmaru) 2026年9月3日
店の人を吊るし上げようという話ではありません。
早く調べて出してほしい、というお願いです。
ここは、はっきりさせておきたいところがあります。
誰かが抜いたという証拠は、この時点ではまだ出ていませんでした。
コンプセットを持っている人が、たまたま何十回も当てただけという可能性も、理屈のうえでは残っていたのです。
疑っていた人たちも、そこは分かって書いていました。
くら寿司ちいかわコラボ燃えてるけど、フィギュアだけコンプで何セットもメルカリに出してるのは黒だろうなぁ、、
確率がーって言っても限度あるし
ほとんどは真面目にやってる店ばっかりなんだろうけど。
あとは普通に出なくてイライラしてる層もいるから余計に— ゆあ (@_yua03030428) 2026年9月2日
ほとんどのお店は真面目にやっているはず、という一行ですね。
ここが今回の話の、いちばん難しいところだと思います。
それでも「もう答えが出た」と感じた人が大勢いました。
その感じ方は、証明できたから生まれたものではありません。
確かめる方法が、こちら側にひとつも用意されていないと分かったから生まれています。
お店で何回引いたかを数えることはできます。
けれど、その箱に何が何個入っていたのかは、客席からは絶対に見えません。
おまけじゃなくて課金だった
ここで、多くの人が「そういえば」と思い出したことがあります。
ビッくらポンには、当たりやすくなる有料の選択肢があるのです。
名前は「ビッくらポン!プラス」といいます。
くら寿司が2023年9月25日に発表して、その月の29日から全国のお店に入れたサービスです。
食事を始める前にタッチパネルで選んでおくと、対象のお皿が一皿につき10円高くなる代わりに、3回に1回は必ず景品が当たるようになります。
ふだんはお皿5枚で1回ですから、15枚で1個は確実にもらえる形ですね。
途中で普通のほうへ戻すことはできません。
今回の騒ぎのなかで、この話を持ち出した人がいました。
おまけだから景品に何かあっても仕方がない、という言い方ができない形になっていますよね、と。
言われてみればそのとおりなのです。
おまけと呼べるのは、こちらが何も払っていないからでした。
10円を足した時点で、それは買ったものになりますよね。
く◯寿司、しっかり調査してくれることになったとして、、、
フィギュア抜かれてましたすみませんってなったらこれまで課金した人達はアホらし過ぎて金返せよってなるから、やはりそうは言えんか。
調査した結果、そのような事実はございませんでしたーで決着するのかね。
どういう終わり方するのかなコレ
— pan (@jiro216pan) 2026年9月3日
同じことに気づいた人が、あちこちにいました。
ただのおまけかと思っていた、と書いた人。
くら寿司へ行ったことがないので、有料の選択肢があること自体を知りませんでした、という人。
子どもが好きなので毎回プラスにさせられている、という人もいます。
ただ、ここははっきりさせておきたいところがあります。
10円で決まるのは「何かが当たること」であって、「フィギュアが出ること」ではありません。
3回に1回きちんと当たっても、出てくるのが缶バッジばかりなら、フィギュアは0個のままです。
今回0個だったという人たちが引っかかっているのも、まさにそこ。
そして、当時の発表にはこういう一文もありました。
推し活の一環でオリジナルグッズを目当てに来店する方が増えているので、そのような方々の活用も想定している、と。
グッズ目当ての客に向けたサービスだと、会社が自分の言葉で書いていたわけです。
それなら、その景品がどう管理されていたかは、おまけの話では済みませんよね。
くら寿司が出した説明
騒ぎが大きくなった2026年8月31日、くら寿司の広報部が取材に答えています。
内容はこうでした。
「1つの筐体に全種類を均等に入れるルールではなく、複数種類が混在する箱からランダムに補充する仕様」。
「特定の種類が連続して排出されない、あるいは偏りがあるように感じられる状況が発生することがございます」。
そのうえで、不正が疑われる事例が確認された場合には厳正に調査すると付け加えました。
読み返すと、この説明は偏りは起こりうる、と認めている内容です。
嘘をついているようには見えません。
ただ、この文章にはひとつ、静かな効き目があります。
偏りが起こりうるのだとしたら、17回外れたという話は、それ以上どこにも進めなくなるのです。
おかしいと感じた人が持っていた材料が、この一文で全部説明できてしまう。
おもしろいのは、くら寿司をかばう側の言葉のほうです。
元店員を名乗る人が「同じ量ずつ混ぜて補充しているから確率は同じはず」と書いていました。
ところが会社の説明は、均等には入れていない、と言っています。
かばう側が思っていた中身と、会社が答えた中身が、そもそもそろっていなかったわけです。
そして、レジの前で頭を下げることになるのは現場の人たちです。
その人たちも、箱に何が入っているかを決めた側ではありません。
この件で、業界の中にいた方の投稿がひとつ流れてきていました。
フィギュアの会社に勤めていたころ、同じように偏りのクレームが来たことがあったそうです。
そのあと会社がどうしたかというと、均等に入るように工夫したと書かれていました。
フィギュア会社で働いていましたが、グッズの偏りがありユーザーから似たようなクレームありました。それ以降、会社は工夫して均等に入れるように配慮していました。
くら寿司×ちいかわ「1万8000円食べてもフィギュアが一つも出ない」困惑の声相次ぐ、運営会社の回答は(弁護士ドットコムニュース)…
— 深田もえ MoeFukada (@MoeFukada) 2026年9月2日
偏りが起きたときに、説明で返すのか、入れ方を変えるのか。
同じ問題を前にして、選べる道は2つあるということです。
声明に書いてあった鍵付き倉庫
そして2026年9月2日、くら寿司が自社のホームページに1枚の文書を出しました。
題は「『ちいかわ』コラボ施策に関する一部SNS投稿について」。
会社の名前で、お詫びから始まる文章です。
8月31日のほうは、広報部が取材に一言答えたものでした。
今回は、会社が自分のサイトに置いた文書です。
同じ会社の説明でも、この2つは重さがまるで違います。
言われていることが全部見当違いなら、ここまでのものは出てこないでしょう。
そう受け取った人が多かったのも、無理はないと思うのです。
くら寿司×ちいかわ
公式サイトニュースの欄にて
現状の声明文が出ていたのでご紹介しておきます!!本件を非常に重く受け止めている。
事実関係の調査を迅速に進めている
不適正な取り扱い・取得は一切容認していないこと— 鹿の王 (@shikatoreca) 2026年9月2日
中身には、これまで一度も出ていなかった話が書かれていました。
景品をどう管理しているか、という部分です。
くら寿司には社内規定があって、景品は原則、鍵付きの倉庫で保管していると書かれています。
開封と補充は複数名で行い、担当者もはっきり決めてある、と。
不適正な取り扱いや取得は一切容認していない、とも書いてありました。
これ、読み方によってはかなり強い一文です。
鍵がかかっていて、開けるときは必ず二人以上。
つまりこの規定どおりなら、ひとりでは抜けない形になっているということですよね。
ただ、そこには「原則」という言葉が付いています。
原則というのは、そうでない場合もある、という意味です。
そして私たち客のほうは、こういう規定があること自体を、この日まで知りませんでした。
8月31日の説明には、管理のやり方が一行も書かれていなかったからです。
文書には、これから何をするかも書かれています。
調査で不適切な行為が判明した場合は、該当者への厳正な処分と、法的措置も含めた対応を取る。
そしてグッズの提供数と在庫数を照らし合わせるなど、管理ルールをさらに厳しくしていく、と。
調査の結果と今後の対応は、はっきりし次第あらためてホームページで報告する、とも書いてありました。
そしてこの日を境に、フィギュアはちゃんと出た、という報告も流れはじめています。
だいたい三分の一の割合で出た、と書いていた人もいました。
いっぽうで、うちの近所は前から普通に出ていたよ、という人もいます。
お店ごとの数を持っていないこちら側では、前と後ろで本当に変わったのかどうかも数えられません。
調査中のまま第2弾が始まった
ただ、その報告を待っていられない、という人も多いのです。
くら寿司とちいかわの組み合わせで、この形の騒ぎが起きたのは今回が初めてではありません。
2024年3月8日から始まったコラボのときも、同じことがありました。
そのときフリマアプリに出ていたのは、景品ですらありません。
回転レーンのお寿司カバーに付いていた、お店の備品のキャラクター飾りでした。
盗品ではないか、横流しした人がいるのではないか。
そういう声が出て、2024年3月11日に会社がこう答えています。
「従業員が販売したという事実は確認できず」。
店舗から紛失の報告は出ているので、お客様が持ち帰った可能性もあるのではないか、と。
そして詳しいことは調査中である、と説明しました。
そのあとの報告は、いまも見当たりません。
翌年の2025年7月25日には、ちいかわの寿司皿を配るキャンペーンがありました。
2500円ごとに1枚、先着70万名という規模です。
このときは配布が始まる前日から、まだ手元にない皿の出品が並びはじめました。
開店1時間前に40人以上が並んだお店もあります。
初日のうちに、1枚2600円から5000円ほどで取引されていました。
ちいかわでもヒロアカでも毎年騒がれてニュースになった所で「現在調査中です」で逃げて終わるから完全に常習化しちゃってるよね。
くら寿司がこれ以上何も対応しないならフィギュアが全く出ない店舗名をファン同士で共有してそこは行かないようにするくらいしか客側としては対策できない気がする。 https://t.co/CAlR0qwADr pic.twitter.com/M33T2a0Uc2
— ohta (@B5combine) 2026年9月1日
店名を共有して避けるしかない、というところまで来ていましたね。
客の側が、自分たちで名簿を作ろうとしている状態です。
そして、これはちいかわだけの話でもありません。
2026年5月15日から6月21日まで、くら寿司は呪術廻戦の5周年コラボもやっていました。
そのときのことを覚えていた人がいます。
あ…っ、くら寿司、クン…♡今年の5月15日から6月21日までやってた呪術廻戦5周年コラボぶりだね…っ…元気だった…?あたしは元気だったよ♡うふ…ちいかわでなんだか燃えてるみたいだけどぉ…計4回、おひとり様で12000円分食って一個もアクスタでなかったあたしのことも…思い出してほしいな…♡♡
— ようじちゃま (@anorikoa) 2026年9月3日
笑いながら書いていますが、中身は今回とまったく同じです。
4回に分けて、1万2000円ぶん食べて、目当てのものは0個。
同じことが、キャラクターを変えて起きていたのだと思います。
そして、いちばん引っかかるのはここからです。
今回のコラボには、3000円のお会計ごとにもらえる先着プレゼントが3回用意されていました。
2026年8月21日からのミニ巾着、9月4日からの湯呑み、9月18日からの寿司皿です。
つまり調査中と言ったその2日後に、第2弾が予定どおり始まりました。
その湯呑みが、配布の始まる前の日にはもうフリマアプリに出ていました。
4種そろったセットで、1万999円。
投稿されていた画面は、すでに売り切れの表示になっていました。
2025年の寿司皿のときと、そっくり同じですね。
違うのは、去年はまだ調査中だと言われていなかったことでしょうか。
きのうで終わりと言われた
そして2026年9月5日、話がまた動きました。
くら寿司へ行った人が、お店の人からこう言われたそうです。
ちいかわとの契約が切られたらしくて、きのうでガチャも終わりだと。
その日のぶんだけは回してくれる、という話だったようです。
同じような報告は、ひとつのお店だけではありませんでした。
【速報?】
くら寿司×ちいかわ、一部店舗で店員から「契約切られた」「昨日でガチャ終了」「第3弾なし」と言われてる報告が複数出てる。
公式発表はまだなし。行く人は要確認。— とんかつ色のうさぎ (@yatsumeusagi_) 2026年9月5日
契約を切られた、きのうでガチャは終わり、9月18日からの第3弾もなし。
この3つが、別々のお店から出ています。
そしてこの時点では、公式の発表がどこにも出ていませんでした。
私も確かめてみましたが、くら寿司のホームページのニュース欄は、9月3日のお店の案内が最後のまま。
くら寿司の公式アカウントも、ちいかわ側の公式アカウントも、この件には触れていません。
ただ、お店の見た目のほうは先に変わりはじめていました。
大阪の難波では、店内のちいかわの装飾が無くなっていた、という投稿が出ています。
前の日にはあったそうです。
この装飾は、どこのお店にもあるものではありません。
8月10日の発表を読むと、原宿となんばパークスサウス、それに新宿靖国通り店の3店舗にだけ置かれたものでした。
その3つのうちのひとつから、消えたことになります。
先着プレゼントのほうも、様子がおかしくなっていました。
9月4日から配られたのは、全国で先着100万名ぶんの湯呑みです。
それが配りはじめたその日のうちに、一部のお店で終わったと報告されています。
そして、理由についての噂も広がりました。
作った側が怒って契約を切ったのだ、という話。
ただ、これも出どころをたどると、誰かが誰かから聞いた話に行き着きます。
確かめられない話が、また1つ増えたということ。
ここで念のため書いておきたいのですが、お店の人が決めたことではありません。
いちばん困っているのは、たぶんきのうまで景品を配っていた人たちです。
そして、楽しみにしていた側の受け止め方が、これがまた複雑でした。
え、くら寿司のちいかわコラボ
湯呑みで終了って本当??
持ち帰り予約してるで
本当ならキャンセルしたい…転売、抜き取り酷いし
来年から無くなるのは寂しいけどその方が良いと思う— まろのすけ (@maromayu_usagi) 2026年9月5日
持ち帰りを予約していたのに、というところから始まって、無くなるならそのほうがいい、で終わっています。
そして、寂しい、という一行。
この3つが同じ人の中に並んでいるのが、いまの空気なのだと思います。
夕方に会社が認めた
そして同じ2026年9月5日の夕方、くら寿司がホームページに2枚目の文書を出しました。
題は「『ちいかわ』コラボキャンペーンの中止について」。
お店の人から聞いた話でも、誰かが流した噂でもありません。
会社が自分の名前で置いた紙です。
そこには、こう書いてあります。
調査を進めた結果、キャンペーンの実施に際し、当社の従業員による不正行為が判明したため。
9月6日の営業開始時より、コラボを中止させていただくことになりました、と。
読んだ瞬間に、この5日間の景色が変わります。
8月31日は、当たりの確率についての説明でした。
9月2日は、不適正な取り扱いは一切容認していない、という話です。
そして9月5日に、判明した、へ変わりました。
5日のあいだに、同じ会社の説明が3回動いています。
ここで、この5日間に何が言われていたかを思い出しておきたいのです。
確率の問題ではないのか。
そんなに都合よく偏るわけがない、というのは思い込みではないか。
証拠もないのに店員さんを疑うのはやめろ。
それを全部浴びたうえで、それでもおかしいと書き続けた人たちがいました。
その人たちの見立てが当たっていたと、会社の紙のほうが認めた形になります。
くら寿司
従業員による不正行為確定で
ちいかわコラボキャンペーンいきなり中止
わかってたけど
不正あったって認めたのすごいことだな
これ目当てで沢山食べた人の補償、どうするんだろう?— クレアの食速報 (@kurea_shokusoku) 2026年9月5日
わかってたけど、認めたのはすごい。
この2つが同じ人の中に並ぶのが、いまの空気なのだと思います。
ただ、その紙に書かれていないことのほうが、じつは多いのです。
不正行為とは、何をしたことなのか。
何人が、どの店で、いつからやっていたのか。
その人たちは、これからどうなるのか。
そして、抜かれた分はどこへ行ったのか。
この4つに、一行も答えていません。
それから、最後の一行が引っかかりました。
テレビCMでは引き続きコラボ実施中である旨の放送が継続しております、と書いてあります。
中止を決めた側が、CMは流れ続けますと自分で添えているのです。
それを見て出かけた人は、お店に着いてから知ることになりますね。
無料でもらえた人がいた
中止が出るより少し前に、もうひとつ別の話が流れていました。
湯呑みを無料でもらった人がいるらしい、というのです。
湯呑みは、税込3000円のお会計ごとに1個の先着プレゼントでした。
4種類そろえたいなら、単純に1万2000円ぶんを食べる計算。
くら寿司ちいかわの湯呑み無料でもらったんだって
5時間待ったり、雨の中で待って頑張って12000円分食べてやっと4種もらってる人だっているのに、くら寿司の対応ほんと胸糞悪い— ri☻ (@kanikama_kyrn) 2026年9月5日
5時間待った人がいます。
雨のなかで並んだ人もいました。
そのうしろで、条件を満たさずに受け取った人がいたのです。
胸糞悪い、という言葉は、こういうときに出るのだと思います。
返信欄には、前のコラボのときの話も並んでいました。
お店でトラブルがあったとき、迷惑をかけたのでと言われて景品を渡された友人がいる、という報告です。
販促品に対する扱いが軽い印象がある、と書いていた人もいました。
ここで少し、立ち止まりたいところ。
こっそり抜くことと、無料で渡すこと。
この2つは、まるで正反対に見えます。
片方は持ち出しで、もう片方はサービスですから。
けれど、2つとも同じ穴から出ています。
景品が何個入って、何個出ていったのか。
それを誰も数えていない、というだけのこと。
9月2日の文書には、これからグッズの提供数と在庫数を照らし合わせると書いてありました。
これから始めます、という意味ですよね。
裏返すと、そこまでは照らし合わせていなかったことになります。
目の前で困っている人に1個渡した店員さんは、悪いことをしたつもりではなかったでしょう。
そこを責める気にはなれません。
ただ、その1個を数えない場所では、抜かれた1個も数えられないのです。
善意で出ていった1個と、こっそり出ていった1個の区別がつかない形。
それを作ったのは、現場の人ではありませんよね。
その1個がどこから出ていたのかは、2026年9月8日に分かりました。
千葉県内のお店で、湯呑みを無料で配っていたことが報じられたのです。
9月4日の深夜、閉店の時間になっても入れなかった人たちへ、その場にいた全員へ1個ずつ。
8個もらった人もいました。
会社は取材にこう答えています。
ご予約やお待ちいただいたにも関わらず、最後までご入店、ご飲食がいただけなかったお客様へお詫びとしてお渡しさせていただいたもので、本部としても把握しております、と。
現場が黙ってやったことではなかった、ということですね。
くら寿司の湯呑み無料配布は完全に悪手じゃないか?
金払って湯呑み貰った人は納得しないだろ— 寝太郎君 (@neta_law) 2026年9月8日
1万2000円ぶん食べて4個そろえた人と、待たされて8個受け取った人が、同じ週にいました。
受け取ったほうを責める話ではありません。
ただ、この2人の差は、その日たまたまどのお店にいたかだけで決まっています。
まだ配られていないものが売られている
ここに、確率では絶対に説明できない型がひとつあります。
それがいちばん分かりやすく出ていたのは、じつはくら寿司ではありませんでした。
【悲報】ちいかわ映画特典、まさかの「関係者横流し」疑惑!?
第3弾の特典を大量出品しているアカウントを発見。
しかも、まだ配布が始まっていない第4弾まで出品されています。
これだけの数を一体どうやって入手したのか……。… pic.twitter.com/i1jomdsCAn
— King (@king_pokeca_lab) 2026年9月5日
ちいかわの映画の入場者特典です。
第3弾を大量に並べている出品者がいて、しかもまだ始まっていない第4弾まで出ていた、と。
この投稿が刺さった理由を、少し書かせてください。
当たりにくいだけなら、まだ説明はつきます。
何十回も引いた人が、そろえて売っているのだろう、と。
運とお金の話として終われます。
けれど、まだ配られていないものは、どれだけ引いても手に入りません。
並んでも、待っても、いくら払っても届きようがない場所。
それが売り場に出ているということは、客席に届くより前のどこかに手があるという意味になります。
そして、これはくら寿司でも同じ形で起きていたのです。
2025年7月の寿司皿は、配布が始まる前日から出品されていました。
2026年9月4日の湯呑みも、前の日に4種そろって1万999円で並んでいます。
今回の映画特典は、まだ始まってすらいない第4弾でした。
3回とも、配る前の日か、それより早いのです。
そしてこの出品を見ていた人たちからは、こんな声も出ていました。
メルカリで通報しても、自分の画面からその出品者が消えるだけ。
ログインせずに開くと、同じ人が何ごともなかったように売り続けている、と。
つまり客の側には、確かめる手段も、止める手段も、ひとつも渡されていないのです。
この、手段が渡されていないという状態がどこから来ているのかは通報しても消えないメルカリの闇…アメリカにあって日本にない法律のほうで調べています。
おかしいと気づいても、できるのは書くことだけでした。
今回それが効いたのは、たまたま声が集まったから。
仕組みとして効いたわけではありませんよね。
その第4弾が実際に配られた日、今度は映画館のスタッフが疑われる番になりました。
そちらの顛末はセイレーンだけ出ないと言われた件にまとめてあります。
中止で取り上げられたもの
中止になったのは、ビッくらポンの景品だけではありませんでした。
文書には6つ並んでいます。
フィギュアと缶バッジとアクリルマグネットの配布。
湯呑みのプレゼント。
寿司皿のプレゼント。
レシートで応募する抽選。
コラボメニューの2品。
そして、ビッくらポンの動画と、3店舗の店内装飾です。
コラボと呼べるものが、全部消えました。
レシートの抽選は、8月21日から9月30日までの受付です。
税込3000円以上のレシート1枚につき1回で、期間中は何度でも応募できます。
当たるのはエプロンが50名分。
2週間かけてレシートを送り続けた人の抽選がどうなるのかは、書かれていません。
9月18日からの寿司皿は、全国で先着100万名ぶんでした。
ちいかわのくら寿司、第三弾なくなるなら、もう作ってるであろう100万枚?のお皿はどうなるんだろう。。まあそんなことどうでもいいくらいナガノさんが怒ってるんだろうな。
あまりにも酷いな…真面目にやってる店舗もあるだろうに。
— らむ (@brPSuzpj4LznyDQ) 2026年9月5日
もう作ってあるはずの100万枚は、どこへ行くのか。
これも、長いあいだ誰も答えていない問いでした。
そして最後の一行を、私はいちばん大事だと思いました。
真面目にやっている店舗もあるだろうに、というところ。
その在庫については、9月8日に半分だけ答えが出ています。
今回あわてて配ったぶんも含めて数を管理して、本部で回収する予定だ、というものでした。
そのあと捨てるのか、いつか届くのかは、まだ検討中だそうです。
ここから先は、少し皮肉な話。
中止でものが手に入らなくなると、すでに出品されているものの値段は上がります。
抜いた側と、売っている側。
この2つが、いちばん得をする形になりました。
打ち切りは転売ヤーに旨みを与えることにならないか、と書いていた人もいます。
それでも今後こういう行為が減るきっかけになるほうが大事だ、という返しも付いていました。
もうひとつ、鋭い見方も流れています。
中止になれば、お店に貸し出されていたのぼりや販促グッズは本部へ引き上げになりますよね。
そのとき返せない店がどこなのかは、数えれば分かってしまう、と。
いままで一度も数えなかったものを、ここで数えることになります。
会社の側にも、痛みは小さくありません。
9月30日まで見込んでいた売上がまるごと消えて、作った在庫だけが残りました。
今後ほかの作品と組めるのか、という声も出ています。
それでも、いちばん先に取り上げられたのは、3000円ずつ払って並んでいた人の楽しみのほうでした。
マクドナルドの去年と今年
では、比べられているマクドナルドのほうは何をしたのか。
ここを並べると、あの一行の意味がはっきりします。
マクドナルドがハッピーセットでちいかわと組んだのは、2025年5月です。
このときは、今のくら寿司よりもっとひどい状態でした。
お店に人が押し寄せて、5月23日から始まった第2弾は翌24日には多くの店舗で終了しています。
予定されていた第3弾も、そのまま無くなりました。
【報告】マクドナルド、ハッピーセット「ちいかわ」早期販売終了 第3弾もなしhttps://t.co/cgBFAKF7d1
23日より販売の第2弾は、多くの店舗で販売を終了したと報告。「ハッピーセットをご購入いただいたお客様には、『マインクラフト ザ・ムービー』、『えほん』、『ずかん』をお渡しします」とした。 pic.twitter.com/83A9UCmbbO
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2025年5月24日
景品はフリマアプリへ高値で流れ、食べ物が捨てられている写真まで出回りました。
本当に欲しい子どもの手には、ほとんど渡らなかったのです。
あのときの怒り方は、いまのちいかわファンとまったく同じでした。
それから1年。
2026年5月8日に、マクドナルドが次のちいかわコラボのやり方を発表します。
中身はこうでした。
販売初日は、公式アプリで配られる購入券がないと買えない仕組み。
買えるのは、ひとり4個まで。
受け取りはお店だけで、デリバリーは対象外。
そしてメルカリ、ラクマ、Yahoo!フリマ、Yahoo!オークションが、そろって一定期間の出品禁止に踏み切りました。
マクドナルド「ちいかわ」ハッピーセット、転売対策で購入制限 フリマ大手各社も出品禁止https://t.co/jEtqGAmsfy
制限の対象となるのは15~28日と29日~6月11日のちいかわキャンペーン。販売初日は公式アプリで配布する購入券の提示が必要で、2日目以降も購入個数などの一部制限を継続する。
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2026年5月8日
実際にお店へ行った人の書き方が、いちばん分かりやすかったです。
もう完全に転売ヤーを潰しにきた、と。
今日からハッピーセットがちいかわになったんだけど、
・スマホアプリ(ユーザー登録が必要)のクーポンにある、「購入券」を使わないと買えない
・購入確定時にクーポンは消費
・一人4回までしか買えない(クーポンは利用毎に消費されて消滅)ってなってて、もう完全に転売ヤーを潰しにきた。
— 加藤AZUKI (@azukiglg) 2026年5月15日
2026年5月15日の初日は、去年が嘘だったように静かでした。
行列も、早期終了も、起きていません。
くら寿司の説明が消せなかったもの
ここまで並べてきて、はっきりしたことがあります。
マクドの方がちゃんとしてた、というのは言いがかりではありません。
同じキャラクターで、同じ転売の問題を抱えて、同じ1年を過ごしていたのに、片方だけが仕組みそのものを作り替えたわけですから。
ただ、差がついた場所は「対策をいくつ打ったか」ではないように思うのです。
マクドナルドがやったのは、確率を説明することでも、疑われたときに反論することでもありませんでした。
疑いが生まれる場所そのものを、先にふさいだのです。
購入券にすれば、誰がいつ何個買ったのかがアプリの中に記録として残ります。
あとから数えられる形になっているので、そもそも「抜かれたのでは」という話が立ちにくい。
フリマ4社の出品禁止のほうは、抜いた人の出口を先回りしてふさいでいます。
どちらも、当たりやすさの数字とはひとつも関係がありませんよね。
いっぽうでくら寿司が動いたのは、騒ぎが大きくなったあとでした。
8月31日は確率の説明で、9月2日になって管理の中身と、これからの照合の話が出てきています。
提供数と在庫数を照らし合わせるというのは、まさに数えるという話ですよね。
向いている方向は、マクドナルドがやったことと同じ場所です。
ただ、その照合を始めると言ったのは、不正が起きたあとでした。
そして9月5日に判明したという結論のほうも、こちら側からは中身がひとつも見えません。
何人だったのか、どの店だったのか、いつからだったのか。
疑いは晴れたのに、客の側は何ひとつ数えられないという形のほうは、そのまま残っています。
多くの人をずっと苛立たせてきたのは、たぶんフィギュアが出ないことそのものではなく、この形のほうでした。
しかも、その形のまま10円を受け取っているわけです。
ただ配っているだけなら、運が悪かったですね、で終わったのかもしれませんが。
当たりやすさに値段を付けて売った以上、中身が正しく入っていたかを示す番は、客ではなくお店の側。
ランダムだという8月31日の説明そのものが嘘だった、と言いたいわけではありません。
ただ、嘘ではないことと、疑われないことは別の話。
そして今回は、疑われていたほうが当たっていたのです。
マクドナルドが1年かけて作り替えたのは、まさにその手前の部分でした。
ちなみに元店員を名乗る人は、おかしいと思ったら本社へ連絡してほしいと呼びかけていました。
お店のレジで言っても、そこで止まってしまうからです。
それから、これも書いておきたいところがあります。
今回怒っている人たちは、絶対に当ててくれと言っているわけではありません。
17回外れたこと自体には、たぶん誰ひとり文句を言っていないのです。
言われているのは、外れたのか抜かれたのかをこちらでも確かめられるようにしてほしい、ということだけだと感じています。
9月7日、会社が「まだ他にもあるかもしれない」と答えた
約束のページより先に、会社の言葉のほうが出てきました。
9月7日、くら寿司が週刊誌の取材に答えています。
そこに、こういう一行がありました。
他にもまだ発覚していない犯行の可能性も含めて調査している。
この記事では、17回当たって0個だった話から始めました。
抜かれていたのはどこか、という問いをずっと置いてきたわけです。
会社の答えは、まだ数えきれていません、というものでした。
見つかった分がすべてではない、と会社自身が言っています。
同じ日、対応の中身も出てきました。
警察に相談していること。
メルカリと連携して、出品を削除していること。
判明した事実にもとづいて、当事者へ厳格な法的措置を取ること。
非売品ののぼり旗まで売られていたので、そちらも削除を申請したそうです。
ただ、ここで気づいてしまうことがあります。
どれも、外へ向かう動きなんですよね。
売られたものを止める。売った人を追いかける。
この記事でずっと待っていたのは、そちらではありませんでした。
いくつ配って、いくつ残ったのか。
その数を突き合わせました、という一行のほうです。
9月7日の時点でも、その一行はまだ出ていません。
そしてもうひとつ、コラボが終わったあとの話も届いています。
中止後の初日にビッくらポンで出てきた景品が、意外と良いと言われているそうです。
「こういうのでいいんだよ」という声が並んでいました。
皮肉な言い方に聞こえるかもしれません。
でも、これは責めている言葉ではないと思うんです。
10円を足さなくても、当たりが出れば嬉しい。
もともと、そういう場所だったよね、という話ですから。
湯呑みは鍵のない事務所に積んであった
9月9日の朝、この話にもうひとつ角度が付きました。
ABCテレビが、関東の店舗で働く現役の従業員に取材をしています。
会社が9月2日の文書に書いていたのは、景品は原則として鍵付きの倉庫で保管している、という一文でした。
取材に答えた人の言葉は、そこと重なりません。
湯呑みに関しては、大多数が鍵が付いていないところで保管されていたのではないか、というのです。
事務所の中に段ボールが山積みにされていて、実際に取れる状態だったかは分からないけれど、取ろうと思えば取れたのではないか。
そう話しています。
ここは、ひとつだけ丁寧に見ておきたいところ。
この人が働く店舗で、横領が確認されたわけではありません。
語られているのは自分の店で見た置き方であって、抜いた人を知っている、という話ではないのです。
それでも、紙に書いてある管理と、事務所に積んである段ボールの距離は伝わってきます。
同じ取材で、もうひとつ初めて出てきた決まりがありました。
ビッくらポンの機械に景品を補充できるのは、ある程度高いランクの人に限るというルールがあった、という話です。
機械へ入れる人は絞ってあった。
けれど湯呑みのほうは、事務所に置いてあった。
こう並べると、決まりが効いていた場所と、そうでもなかった場所が分かれて見えてきますよね。
まあ「一店舗」って事はないわ
こんな管理方法なら【独自】「湯飲みは大多数が鍵なしで保管」 くら寿司×ちいかわ横領問題 現役従業員が明かした管理の実態 “限定品”がもたらす光と影(ABCニュース)#Yahooニュースhttps://t.co/8HwWQEFHgS
— ゆったり (@shoujiki_shusi) 2026年9月9日
朝から並んでいたのは、この受け取り方です。
ひとつの店の、ひとりの問題だったのかどうか。
会社は7日の時点で、他にもまだ発覚していない可能性を含めて調べている、と答えていました。
そこへ、置き方のほうも店によって違ったかもしれない、という話が重なったことになります。
ただ、この食い違いは会社が自分で確かめられるところでもあります。
どの店で、どう置いていたのか。
調べた結果に、その一行まで入ってくるかどうか。
見るところが、また一つ増えました。
マクドを変えたのは去年の客だった
いま、いちばん多く投げられている問いがあります。
抜かれていた店で、フィギュアのために必死に食べた人は、どうなるのか。
真面目な話、ビッくらポンのちいかわコラボって抜かれた店舗でフィギュアの為に必死で食べた顧客に対してどのような補償をするのかが凄く気になる。
10円課金で当選率アップとか、ビッくらポンセットみたいな商材がある中で「オマケだから補償無し」は通らないと思うんだよね。どう乗り切るのか。
— マスタード辛子 (@karashi123456) 2026年9月4日
10円を足していた人がいる以上、おまけだったから、では通りません。
不正があったと会社が認めたいま、この問いはもっと重くなりました。
それでも、9月5日の紙には補償の話が一行も入っていないのです。
ただ、ここで思い出しておきたいことがあります。
マクドナルドのあの購入券も、去年の今ごろは影も形もありませんでした。
2025年5月に、本当に欲しい人が正規のルートで手に入れられないならコラボなんてしなくていい、と書いた人たちがいます。
暑いなかを並んでいる子が可哀想だ、と書いた人もいました。
あの声が、そのまま1年後の購入券になりました。
正直なところ、当時はその声がほとんど届いていないように見えたはずです。
会社は謝って、キャンペーンを途中で止めて、それで終わったように見えていましたから。
売り方そのものが変わったのは、そこから1年ちかく経ってからでした。
今回も、くら寿司へ行くのをやめたという人をあちこちで見かけます。
楽しみにしていたのに行くのを止めます、と書いていた人もいました。
その判断を、もったいないとは思いません。
そして今回は、行くのをやめると決めるより先に、コラボのほうが畳まれました。
ただ、この終わり方を喜べない人がいることも、書いておきたいところ。
くら寿司コラボが終わるとの噂……
何が悲しいって、絶対大好きだったビッくらポンとのコラボがこんなことになってしまったことによる心境が察するにあまりあることよね……
昔からのナガノの民はみんな同感だとおもうな……
— たぬきフェスティバル (@tanuki_j) 2026年9月5日
ビッくらポンが好きだった人ほど、こんな終わり方は望んでいなかったと思うのです。
子どもに1個渡したかっただけの人も、たくさんいました。
それでも、ひとつだけはっきりしたことがあります。
2024年の備品も、2025年の寿司皿も、2026年5月の呪術廻戦も、全部「調査中」のまま流れていきました。
結果が出たという報告は、一度もありません。
今回だけが、途中で消えなかったのです。
そして、それを引きずり出したのは会社の側ではありませんでした。
1万8000円ぶん食べて、当たりを17回ぶん並べた人。
3年ぶんのフィギュアを撮って比べた人。
配布前日の出品に気づいて、画面を残しておいた人。
確率の問題だと言われながら、それでも書き続けた人たちです。
マクドナルドの購入券が、去年の客の声から生まれたのと同じでした。
9月2日の文書には、結果が出たらホームページで知らせる、と書いてあります。
コラボが消えても、その約束のほうは残りますよね。
次に見に行くのは、景品の写真ではなく、そのページになりそうです。
コラボは、明日で終わります。
湯呑みを待っていた人にも、皿を楽しみにしていた人にも、なんの慰めにもなりません。
ただ、あのまま9月30日まで誰にも気づかれずに続いていたら、と考えると。
この闇がここで表に出たことだけは、良かったほうなのだと思います。
出させたのは、私たちのほうですから。





