銀座の会員制クラブ「Nanae」が60日間の営業停止になり、オーナーの「ななえママ」こと唐沢菜々江が、2026年10月29日に自分のYouTubeで謝罪しました。

きっかけは、お店の仕事を受けていたスタッフが、路上で女性に「うちで働かない?」と声をかけたことだったそうです。

11月がまるごと、クリスマスまで閉まる処分に、Xでは「5億で売りにでてますよお店」という書き込みまで出回りました。

路上の声かけをきっかけに、なぜ銀座の有名店がクリスマスまで閉まることになったのか。

『令和の虎』で志願者の甘さを問いただしてきたママのお店は、このまま手放されてしまうのでしょうか。


ななえママの店に60日間の営業停止

29日の夜に公開された動画のタイトルは「【お詫び】クラブNanaeの営業停止について」。

その中でななえママは、通ってくれているお客さんや関係者に向けて「心よりおわび申し上げます」と謝罪しています。

 

停止は10月30日から12月28日まで。

ワインの壁に白いグランドピアノ、大きなシャンデリアがあると紹介されてきた店内に、この60日間はお客さんを1人も入れられないことになりました。

「60日はかなり重い処分のように思う」という声も出ています。


ななえママのプロフィールと経歴

ななえママ(唐沢菜々江)
出典:ななえママ『銀座クラブNanae』公式X
  • 名前=唐沢菜々江(からさわ ななえ)
  • 愛称=ななえママ
  • 生年月日=1974年4月9日(52歳)
  • お店=銀座の会員制クラブ「Nanae」のオーナーママ
  • YouTube=「わたし、銀座の女【菜々江ママ】」
  • 出演=『令和の虎』(志願者の事業計画を審査する「虎」役)

ホステスとして銀座でおよそ20年過ごしたあと、まわりの支えを受けて自分のお店を開いたといいます。

開いた場所は銀座8丁目で、2020年の週刊誌の取材では、銀座の一等地でビルを1棟まるごと借り上げていると紹介されていました。

  • 2018年6月 銀座8丁目に「Nanae」を開業
  • 2019年秋 フジテレビ『ザ・ノンフィクション』の取材が始まる(このとき女性キャスト=お店で働く女性50人・月の売上1億円超)
  • 2020年4月〜6月半ば コロナ禍で休業
  • 2020年・2021年 『ザ・ノンフィクション』で放送
  • 2020年末〜2022年1月 YouTuberのてんちむが「愛 天華」の源氏名(お店で使う名前)で在籍
  • 2024年7月 お店の身売り話を本人がYouTubeで否定

コロナで休業したときのことを、ななえママは週刊誌の取材に「入るはずの売り上げ2億5000万円がゼロでしたね」と話していました。


発端は1月の路上スカウト

ななえママの説明によると、今年1月、業務委託(雇うのではなく、仕事だけを外の人に頼む契約)でお店の仕事を受けていたスタッフが、路上で女性に「うちのお店で働かない?」と声をかけました。

これが東京都の迷惑防止条例に違反するとして警察の捜査を受け、そのスタッフのほか、お店を運営する会社の代表取締役らも事情を聞かれたそうです。

そして9か月後の10月末、営業停止が始まりました。

 

警視庁の資料では、客引きやスカウトでこの条例に違反した人は50万円以下の罰金などで、くり返していれば6か月以下の懲役も。

声をかけたスタッフ本人が問われるのは罰金か懲役で、お店のほうはその声かけがきっかけで、60日間まるごと営業できなくなったわけです。

スカウトがからんで東京のお店が長く閉まる処分は、今年もう1件出ています。

2026年6月、池袋の性風俗店の従業員が、女性を紹介してもらった見返りにスカウトへ約6万5000円を払ったとして、東京都公安委員会がその店に120日間の営業停止を命じたと報じられました。

スカウトへの紹介料の支払いで店が処分されたのは、都内でこれが初めて。

 

銀座で働く人たちのあいだでは、スカウトの取り締まりが厳しくなっていることは前から知られていたと、ホステスのコメントを引いたポストもあります。

黒服は、お店でお客さんの案内や会計を受け持つ男性スタッフのことです。

 

お客さんは紹介でしか入れない会員制クラブなのに、働く女性は路上で探していたことになります。

錦糸町でママをしている知人の言葉として「銀座で店開いてるけどやり方は六本木あたり」(六本木はキャバクラなどにぎやかな店が集まる街)と書いた投稿もあり、そのあとには「だって令和の虎だよ?」と続いています。


「5億で売りに出てる」は本当か

「5億で売りにでてますよお店」という書き込みには、誰が・どこで売りに出したのかは書かれておらず、今回お店を売りに出したという発表も報道もありません。

それでも、60日も止まれば売りに出すのでは、と心配する声は出ています。

じつは、このお店に「売りに出ている」という噂が立ったのは、今回が初めてではありません。

 

今回の5億より前、2024年7月には、ななえママ本人がYouTubeで、Nanaeが2億円で売りに出ているという話が3方向くらいから人を介して耳に入ってきたと明かしました。

そのときの本人の言葉は、どれも短くはっきりしています。

  • 「2億なんてありえない」
  • 「『売りに出す』なんて一言も言っていない」
  • 「15億以下だったら売らない」(以前、中国の人がお店を買いたがっていると聞いたときの返事)

そして5億という数字は、前から「お店を作るのにかけたお金」として出回っていたものでした。

ホステスを紹介するサイトには、開業のときに3階建てのビルを丸ごと借り上げ、総工事費5億円をかけて作り上げたと書かれています。


「時代遅れ」とまで言われてしまう理由

「時代遅れにも程がある」「魔法が解けたというべきか客も目が覚めただろう」という厳しい声も上がりました。

取り締まりが厳しくなっているいまも、お店の仕事を受けた人が路上で声をかけていた、というやり方そのものに向けられた言葉なのでしょう。

 

声がここまで厳しくなるのは、ななえママが『令和の虎』で、志願者の事業計画の甘さを問いただす「虎」の席に座ってきた人だからでもあります。

今年の春ごろには、本業とは別の事業を広げる話を動画にしていて、コメント欄に「本業に集中すべき」と書いていた視聴者もいました。

そのななえママ本人が今回、自分のお店について「オーナーとしての認識と管理の甘さを深く反省しております」と頭を下げています。

営業に関わる法令を自分で理解し、スタッフに守るべきルールを伝えなければならなかった、というのが本人の振り返りです。


再開はいつ?12月29日以降のNanae

停止の期間どおりにいけば、お店を再び開けられるのは12月29日からです。

ただ、具体的な再開の日にちは、謝罪の動画ではまだ案内されていないんです。

つまり年内に開けられるのは、12月29日から31日までの3日だけ。

60日という長さは、コロナで2020年の4月から6月半ばまで休んだ、あの2か月半ほどの休業にも迫る長さです。

あのとき「2億5000万円がゼロ」と振り返った春に近い時間を、今回は、自分のお店の仕事を受けた人の路上の声かけひとつで失うことになった、ということですね。