2026年10月15日の夜9時、King & Princeの髙橋海人がソロで使う名義「KAITO」について、レコード会社のユニバーサル ミュージックが「#KAITO ではなく #KAITO_SALTBOY で」と、新しいタグを使うよう呼びかけました。

「#KAITO」は、2006年に発売された歌声ソフト「ボーカロイド」のKAITOの曲やイラストが、長年集まってきたハッシュタグ(付けた投稿がひとつの一覧にまとまる目印)で、10月3日にソロが発表された夜から、ボカロのファンは「タグだけは分けてほしい」と頼み続けてきたんです。

ところが同じ日、髙橋海人本人がタグの件で謝った場所は、お金を払った会員しか読めないファンクラブのブログの中でした。

下の投稿にある「ティアラ」は、King & Princeのファンの呼び名です。

公の場に出たのはタグのお願いだけで、本人の言葉は会員限定。ボカロのファンは、この出し方のどこに納得できずにいるのでしょうか。

タグの変更はEP発表のついでだった

ユニバーサル ミュージックは、新しいタグのお願いを、EP(数曲入りの作品)の発売を知らせるXの投稿の中に、いっしょに載せていました。

そのあとに「そしてこの発表を機に」と続けて、KAITOについての投稿は「#KAITO ではなく #KAITO_SALTBOY で発信をしてくださると幸いです」と書いています。

 

タグを変える理由も、ボカロのKAITOに触れる言葉も、この投稿のどこにもありません。

しかもXでは、文の中に書いた「#KAITO」も、そのままタグになってしまいます。

つまり、タグを分けてほしいというお願いそのものが、#KAITOの一覧に並んでしまったのです。

宣伝の告知のおまけのようなこの出し方には、一度は怒りを収めかけていた人からも、こんな声が上がりました。

髙橋海人(KAITO)のプロフィール

KAITOとして活動する髙橋海人
引用元:KAITO – UNIVERSAL MUSIC JAPAN
  • 本名=髙橋海人(たかはし かいと)・1999年4月3日生まれ・神奈川県出身
  • グループ=King & Prince(2018年5月にCDデビュー/2023年5月からは永瀬廉との2人体制)
  • 立場=2024年5月に永瀬廉と立ち上げた「King & Prince株式会社」の社長のひとり
  • ソロ名義=KAITO
  • ソロの音楽=「swim?」(2026年10月5日配信)/1st EP「SALT BOY」(11月25日に7曲入りで発売予定)

同じつづりの「KAITO」は、クリプトン・フューチャー・メディアが2006年に出した男声ボーカロイドの名前でもあり、ボカロのファンはそのKAITOに歌わせた曲やイラストを、#KAITOのタグに集めてきたのです。

KAITOというソロの名前をどんな思いで選んだのかは、本人が10月4日の配信で語った名前の理由にまとめています。

 

  • 2026年10月3日夜 ソロ名義「KAITO」を発表
  • 10月4日 生配信の中で、ボカロのKAITOを「レジェンド」と呼ぶ
  • 10月5日0時 「swim?」配信スタート、公式の告知にも#KAITO
  • 10月5日夜 クリプトンが、お互いの尊重を呼びかけるお知らせ
  • 10月14日 MVの500万回再生のお祝いにも#KAITO
  • 10月15日夜 会員向けブログで「本当にごめんなさい」
  • 10月15日21時 ユニバーサルがEPの発表とあわせて#KAITO_SALTBOYを呼びかけ

謝罪の言葉は会員限定ブログの中

髙橋海人本人の言葉は、STARTO社のタレントのブログが集まる会員サイト「FAMILY CLUB web」の中の、「海人のアイドル日記」に載りました。

このブログは会員だけが読めるページで、更新されたのはユニバーサル ミュージックの発表と同じ、10月15日の夜のことです。

 

Smart FLASHが2026年10月16日に報じたところでは、髙橋海人はそこで、多くの人に悲しい思いをさせてしまったとして「本当にごめんなさい」と謝っています。

King & Princeのメンバーやレーベル、スタッフと話し合いを重ねてきたことも明かし、これからは#KAITO_SALTBOYを使ってほしいと書いていたそうです。

ところがボカロのファンは、報道で伝え聞くことはできても、謝罪の言葉そのものを自分の目で確かめる方法がありません。

週刊女性PRIMEも同じ日に、ボカロのファンのあいだで「あまりにも誠意がない」と怒る人が多いと伝えています。

しかも髙橋海人は、以前にも誰でも見られる場所で謝ったことがある人です。

2025年8月に体調不良で『24時間テレビ48』の出演を見合わせたときは、9月1日にインスタグラムのストーリーズで「ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」と謝る言葉を投稿したと報じられました。

今回のソロでも、名前のいきさつは公開のインスタライブで話しています。

 

それなのに、タグの件だけは会員しか読めない場所で話しました。

本人はKing & Prince株式会社の社長のひとりでもあり、伝える場所は自分で選ぶこともできたはずです。

その謝罪は誰に向けたものか

もうひとつ気になるのは、本人がその謝罪の言葉を誰に向けて書いていたかです。

報じられている謝罪の言葉は「多くの人に悲しい思いをさせてしまった」というところまでで、謝る相手としてボカロのKAITOのファンや、KAITOの発売元のクリプトン・フューチャー・メディアを名指ししたという話は出てきていません。

Smart FLASHの記事の中でも芸能ジャーナリストが、今回の謝罪は有料会員向けのブログに載ったもので、ボカロのKAITOのファンに直接届く場所ではない、と話していました。

クリプトンは2026年10月5日の夜に、応援する人どうしが尊重し合えるようにというお知らせを出していて、髙橋海人の側がタグについて口を開くまでには、そこから10日かかっています。

そのあいだ、ボカロのファンは、自分たちの曲や絵が並ぶ#KAITOに、知らない投稿が次々と流れこむのを見続けてきました。

会費を払った人にしか読めない場所に置かれたのですから、この騒ぎで振り回されてきたボカロのKAITOのファンやクリプトンには、本人の言葉はまだ届いていないのと同じです。

 

しかもこの2週間足らずで、強い言葉や誹謗中傷を浴びたのは、ボカロのファンだけではありません。

髙橋海人のファンの側にも傷ついた人が大勢いて、どちらの界隈にも属さない人からさえ「なぜ公の場で謝らないのか」という声が出ています。

傷ついた人がボカロのファンにも髙橋海人のファンにもいるからこそ、どちらのファンも、誰でも読める場所での一言を待っていたのです。

比べる相手として、ボカロのファンがよく名前を挙げているのが、VTuberのみけねこです。

2024年に、別の配信者が感想を集めていたタグ「#ねここらいぶ」を使って騒ぎになり、のちにXで謝ってタグの使用をやめたと報じられています。

「知識不足で後日謝罪したみけねこよりたち悪い」と書いた人もいて、ボカロのファンが比べているのは、誰でも見られる場所で謝ったかどうかなんですよね。

前日のお祝いにも#KAITO

ボカロのファンが今回の出し方を余計につらく感じたのは、その前の日にも、レコード会社が#KAITOを付けた投稿を出していたからです。

ユニバーサル ミュージックは2026年10月14日の昼にも、「swim?」のミュージックビデオが500万回再生を超えたとXでお祝いし、その投稿の最後にも「#KAITO」を付けていました。

お祝いのあと、#KAITOの付いた投稿がまた一気に増えたいきさつは、髙橋海人の再生数が怪しい…広告と低評価で回る500万の正体を読むと分かります。

 

前の日まで#KAITOを付けていた同じ会社が、次の日の夜には「#KAITO ではなく」と書いてきました。

前の日まで#KAITOを付けておいて、EPの発表と同じ日に切り替える。

10月3日の夜から10日あまり頼み続けてきたボカロのファンから見れば、これは宣伝の予定に合わせた段取りです。

「目的は達成」と「まだ終わらない」

ただ、ボカロのKAITOのファンの中には、ここで一区切りにしようという声も少なくありません。

「普通にもう疲れちゃってるんですよねみんな」と書いた人は、ここで止まっておけば、このあとも#KAITOを使う過激な人たちに堂々と怒れる、とも書いていました。

 

いっぽうで、有料記事で謝って、宣伝のついでにタグを変えるというやり方を見て、「手打ち(これで終わり)じゃない」「しれっと使い始めないように監視」と身構えた人もいます。

魚拓を残せと言われる理由

タグが変わっても安心しきれないボカロのファンのあいだでは、魚拓(ぎょたく=投稿やページの保存)を取っておこうという呼びかけも広がりました。

ボカロのファンが心配しているのは、何年かたってから「ボカロの側が一方的に騒いだ」という話にすり替えられてしまうこと。

だから、そのときに日付の入った記録で言い返せるように、魚拓を残しておこうと呼びかけているのです。

 

残すなら、誰でも見られる公式の投稿を、日付と一緒に残しておくのがいちばん確かです。

  • スクリーンショットは、投稿の日時とURLが写る形で撮る
  • ページそのものは、日付ごとに保存できる無料のサービス「Wayback Machine」などに残す
  • 公式の投稿はURLを控え、日付とあわせてメモしておく

会員限定のブログの中身そのものは確かめられなくても、「10月15日に会員向けのブログでタグの話が出た」と書いたファンの公開の投稿を残しておけば、それが日付の証拠になります。

#KAITOはまた戻ってくるのか

「#KAITO_SALTBOY」はEPの題名がそのまま入ったタグで、呼びかけにも「この発表を機に」と書かれていました。

ユニバーサル ミュージックの呼びかけには期限も書かれておらず、EPのあとも#KAITOを使わないのかどうかは、まだ分かりません。

 

そもそも重なっているのは名前そのものなのに、今回変わったのはタグだけで、KAITOという名義そのものを変えるという話は、報道を見る限り、ブログにもユニバーサルの呼びかけにも出ていないようです。

名前で探す人の画面では、これからもボカロのKAITOとソロのKAITOが混ざってしまう、と心配する人もまだ多いんですよね。

「swim?」のミュージックビデオに低評価が積み上がった件は、タグとは別の問題としていまも片づいておらず、海外のボカロファンの反発はこれからも続くのでは、と書く人もいます。

 

いっぽうクリプトンは10月5日のお知らせで、これまでどおり「KAITO」の情報を発信していくと書いていて、ボカロの側はこれからも#KAITOを使い続けます。

タグのお願いは宣伝のついでに公開され、謝る言葉は会員限定。

ボカロのファンが納得できないのは、そのどちらにも、自分たちへ向けた一言がまだ無いことです。