2026年10月28日、元巨人のエース・桑田真澄の次男で、美容やバラエティでおなじみのMattについて、「不同意性交で警察に訴えました」と、被害届を出した2人が週刊文春で告白しました(同意のないまま性的な行為をされた、という訴えです)。

そのわずか41日前には、ちょんまげ姿の父と並んで、ピンクの鳥の被り物で洗剤のCMに出ていた人です。

Matt側は弁護士を通じて性的な行為そのものを否定し、同じ日の午後にはMatt本人もインスタグラムで「正式に闘いましょう?」と言い返しました。

父の桑田真澄のもとにまで記者が向かったこの報道に、ネットでは「信じてたのに」という息子への落胆と、「成人したら、そいつだけの責任。真澄のせいではない」と父をかばう声が、同じ日に並んでいます。

この記事では、何があったのか、Matt本人がいまどうしているのか、そして桑田家の子育ては本当に間違っていたのかを、順番に見ていきましょう。

西麻布の会員制バーから始まったとされる夜

週刊文春によると、Mattから性被害を受けたとする被害届は、2024年から2026年にかけて警視庁に3通出されていて、そのうち届けを出した2人が取材に答えています。

なかでも都内に住むAさんは、その夜のことをこう話しています。

 

2026年の初め、東京・西麻布の会員制のバーで、数時間前に出会ったばかりのMattと一緒だったAさんは、浴びるほどのテキーラを飲まされたといいます。

気づくとベッドの上で、身体を触られていました。

「さすがに無理です」「本当にやめてください」と何度頼んでも、相手の動きは止まらなかったそうです。

被害を訴える人のなかには、「行為中に撮影もされて本当に屈辱でした」と語った人も。

Aさんは最初、「自分が我慢すれば丸く収まる」と思っていたそうです。

それでも、被害を受けたのが自分だけではないと知って口を開き、警察に被害届を出したあと、検察庁にも呼ばれて(警察が調べた事件は、そのあと検察庁へ送られます)、長い時間話を聞かれたといいます。

お酒で「いやだ」と言えない状態にして行為に及ぶことは、2023年7月にできた不同意性交等罪で罰せられ、有罪なら5年以上の拘禁刑(懲役と禁錮をまとめた刑)になります。

同意のない撮影も、同じ時期にできた撮影罪という別の罪の対象です。

インスタで言い返したMattと9年前のツイート

Matt側の代理人の弁護士は、どの訴えについても相手と会ったことなどは認めながら、性的な行為そのものは否定し、「そのような事実はありません」と答えています。

 

これまでのMattは、何か言われると、自分の言葉ですぐ言い返す人。

2017年10月、テレビ番組で司会の坂上忍に「いまいちどんな人か知らないし、知りたくもないし」と言われたときは、ツイッターにこう書き込んでいます。

「人を傷つけることは一番嫌なこと」「でも今回は僕が傷ついた。だから許せないね」

 

2020年3月には、父の古い知人の女性から数百万円を請求されたトラブルを週刊誌に取材されると、ブログに「【真実】」と題して「2度も事実とは異なる内容の多額請求がきて弁護士も立てました」と書き、記事が出る前に自分から説明しました。

今回もMattは、弁護士に答えてもらうだけでは終わらせませんでした。

 

報道から数時間たった10月28日の午後、Mattはインスタグラムのストーリーズ(24時間で消える投稿)を、続けて何枚も更新。

「本当に笑っちゃうわ」と書き出し、取材のとき文春の記者が「大ネタがなくて困ってる」と言っていた、とまで書きました。

さらに、警視庁と、名前を伏せた「とあるプロダクション」までが「虚偽の情報漏洩に関与してる」としたうえで、「あなた達が挑むのであれば正式に闘いましょう?受けてたちます」と結んでいます。

別の1枚でMattは、同じころ週刊新潮からも取材が来ていたものの、弁護士を通じて答えたら記事は取り下げられた、という話まで書いていました。

文春については「最低最悪廃刊希望」とまで言い、「虚偽内容の裏付けや証拠がしっかりとこちらにある」として、訴えた人のひとりから脅すようなLINEが届き、お金をめぐる音声も録ってあると主張しています。

訴えた人たちの仕事や人柄についても、名前こそ出していないものの、きつい言葉で書き連ねていて、2017年のツイートとは比べものにならない勢い。

 

そのあとに足した1枚には、「今まで一度も警察からご連絡いただいたことがございません」と書きました。

「人にお金を払ったことも御座いません」と続け、届けは「事件化されてないもの」なのに、警視庁から週刊誌へ漏れたのだ、という主張。

Aさんは検察庁にも呼ばれたという文春の記事と、警察から一度も連絡がないというMattの話は、外から見るかぎり、どちらが本当なのか確かめようがありません。

「文春だから」「相手は男性?」ネットに出た3つの疑問

  • 「文春だから」「お金目当てでは」と、訴えそのものを疑う声
  • 「相手は男性なのか女性なのか」と、相手の性別を気にする声
  • 「事実無根で複数人が被害届を出すのか」と、届けの数に引っかかる声

1つ目の「お金目当て」については、Aさんが選んだのが、お金を求める民事の裁判ではなく、警察と検察が罪に問うかを調べる刑事の手続きだった、というところが手がかりになります。

刑事の手続きでは、訴えた側にお金が払われるわけではありません。

一方のMattは、訴えた人たちについて「どうにかして有名になりたくてお金に困ってたんでしょうね」とインスタに書いています。

お金のことでは、訴えた側とMattの言い分が真っ向から食い違ったまま。

それでも、刑事の手続きを選んだからといって、白黒がつくとは限りません。

2024年には、当時サッカー日本代表だった伊東純也を女性2人が訴え、伊東側も「うその訴えだ」と女性側を訴え返す展開に。

同じ年の8月、大阪地検はどちらも「嫌疑不十分」(罪に問える証拠がそろわない)として、裁判にかけない不起訴にしています。

訴えられた側が「うその訴えだ」と真っ向から言い返す形は、今回のMattとよく似ているのではないでしょうか。

 

2つ目は、被害を訴えた人が男性なのか女性なのか、という疑問。

最初に紹介した投稿のように「2人の女性が告白」と受け取った人もいますが、文春の無料で読める部分は、被害を訴える人を「Aさん」とだけ書いていて、性別には触れていません。

ヤフーニュースのコメント欄でも、「被害届を提出したのが、男性なのか女性なのかも気になる所です」という声に、いちばん多くの共感が集まっていました。

この疑問に自分から触れたのは、Matt本人でした。

インスタのストーリーズで、3通の被害届を出した側について「この人たち全員私よりも体の大きい男性です」と書いているのです。

3つ目の届けの数は、それだけで本当かどうかの証拠にはなりませんが、一昨年から今年まで、別々に届けが出ていたのですから、たまたま1度もめただけの話として片づけにくいのも確か。

アレン様が縁を切ったいきさつなど、Mattの近くにいた人が語ってきた素行については、こちらにまとめています。

Mattの素行はどうだった?アレン様が縁を切った『絶対に許せない言動』
Mattの素行はどうだった?アレン様が『縁を切った』絶対に許せない言動元巨人の投手・桑田真澄の次男Mattに、「性被害を受けた」とする被害届が複数出ていたと、2026年10月28日に週刊文春が報じました。 ...

Mattのプロフィールと仲良し親子

  • 名前=Matt(マット)/本名・桑田将司(くわた・まさし)
  • 生まれ=1994年7月18日・東京都
  • 家族=父は元巨人の桑田真澄・母は桑田真紀
  • 学歴=桜美林大学で音楽を専攻(楽器の推薦で入学)
  • 活動=モデル・タレント・音楽家・美容ブランドのプロデュース

Mattは大学1年のころにブライダルモデルの仕事を始め、その後テレビに出るようになると、お人形のようなメイクと肌の白さで一気に名前が知られるようになりました。

ここ数年は、美容整形に1,000万円以上を使ったと自分から明かしたり、YouTubeで自宅やダイエットの様子を見せたりして、見た目がどう変わったかが、そのたびに話題に。

週刊文春によると、Mattと父の所属事務所は母の真紀が代表を務める家族の会社で、親子は仕事のうえでもずっと一緒にやってきました。

 

巨人でコーチや二軍監督も務めた桑田には、女子選手に、息子から届いた化粧品を「いる?」とすすめていた、という話まであります。

2026年8月30日の「24時間テレビ」では、Mattが野球をやめたころの苦しさや、メイクを始めたいきさつを再現したドラマ「桑田真澄と息子Matt物語 リスペクトしあう家族の絆」も放送されました。

ドラマを見届けたMattは涙で言葉を詰まらせながら、「パパが思い描いた形ではなかったかもしれないですけど」と言い、父のことを「本当に大好きな存在です」と話しています。

 

その翌月、9月17日から全国で流れた洗剤「ボールド」のCMでは、父がちょんまげに裃(かみしも)の「大老」(江戸幕府のいちばん上の役職)、息子がピンクの鳥の被り物。

野球一筋で生きてきた父と、まったく違う道を選んだ息子が、その違いを一緒に笑っている姿に、温かさを感じていた人もいました。

トイレにこもった息子と桑田家の子育て

桑田家は「子どもに好きな道を選ばせた家」としてずっと知られてきたので、今回、「自由にやらせすぎたのでは」という声も。

母の桑田真紀は、子育ての本『あなたはあなたのままでいい』(講談社)を出していて、息子が心からやりたいと思えることを見つけてほしい、という願いを語ってきました。

母親によると、Mattは体格も運動神経も野球向きで、小学生のうちは野球を続けていたそうです。

ところが小学6年のとき、父が関わる中学生の野球チームのテストを受けるかどうかを決める段になって、Mattは「やらない!」とだけ言って、家のトイレに閉じこもってしまいました。

母親はそこで、親の期待が子どもにどれほど重くのしかかっていたかを実感したといいます。

 

「こうしなさい」と言わず、子どもの考えがおかしいと思っても頭ごなしに否定せず、結論を急がない。

桑田家では、そうやって子どもと向き合うことを大事にしてきました。

Mattはその後、中学の吹奏楽部でサックスに出会い、高校も大学も楽器の推薦で進んでいます。

 

Mattは2024年4月のテレビ番組で、生まれたときは父の「真澄」に似た「真登(まさと)」という名前だったと明かしています。

僧侶に「お父さんと名前が似すぎてて、お父さんの悪いことが全部子供にいってる」と言われ、生まれてまもなく「将司」に変えたという話。

名前が似ていると、父に降りかかる悪いことまで子どもに移ってしまう、という意味の言葉で、そうならないようにと変えた名前でした。

それから32年たったいま、父の悪いことが子へ行くどころか、息子にかけられた疑いと一緒に、父の名前がニュースの見出しに並んでいます。

32歳の息子と父の責任

ネットには「三十路過ぎたオッサンの話にわざわざ父親引っ張ってくんなよ」と、父を巻き込むこと自体に怒る声も。

それでも、桑田真澄は引退後に早稲田大学の大学院で野球界の指導のあり方を研究し、体罰に頼らない指導を説いてきた人なので、「人を育てる人が、自分の子は」という声まで向けられています。

桑田は2026年9月、中日ドラゴンズの次の監督の候補として名前が挙がっていました。

監督の座は最終的に元ソフトバンク監督の工藤公康に決まりましたが、桑田が次にどこで指導するのかに、野球ファンの目が向いていたさなかの報道。

Xには「息子を自由に育てすぎた結果と言われないか心配」と父を気にかける投稿がある一方で、指導者としての先行きまで疑う声も出ています。

大人になった子どもの不祥事で、親が矢面に立った例は前にもあります。

2013年、司会者のみのもんたは、次男が窃盗の疑いで逮捕されると、会見で「その責任は、父親である私にあります」と語り、TBSの報道番組を降りました。

2016年には、俳優の高畑淳子が、長男が強姦致傷(当時の法律での罪名)の疑いで逮捕されたあと(のちに不起訴)、1時間におよぶ会見を開き、そのあと「甘やかして育てたのでは」と、母親としての育て方まで語られるようになっています。

どちらも、親が会見に出たあと、世間が親の育て方まで問いはじめたという流れは同じ。

 

桑田家の場合は、父の桑田真澄がまだ会見も開いていないうちに、子育てを問う声のほうが先に届いた形です。

「結論を急がない」ことを大事にしてきた家が、いま、その息子の件で、世間からいちばん急いで結論を迫られています。

自由に育てたことが間違いだったのかを決めるのは、子育ての本ではなく、これから明らかになる事実のほうなのでしょう。