大阪維新の会の公式Xが、Snow Man目黒蓮の名前をいちばん大きな文字で掲げた告知を出しました。

2026年10月20日の朝、横山英幸大阪市長のYouTube動画を知らせる投稿で、サムネイルには「目黒蓮さんにお会いしました。」の文字。

目黒蓮がブルガリのアンバサダーとして、大阪城のプロジェクションマッピングの点灯式に立ってから、6日後のことです。

本人の写真も言葉もないまま、推しの名前だけが政党の告知に載っていて、目黒蓮のファン(目黒担)のあいだには「推しの政治利用だ」という声が一気に広がりました。

告知はその日の夜までに消え、21日の夕方に確かめると、関わる動画も、横山市長が点灯式の夜に自分のXに書いていたお礼の投稿も、すべて表から消えています。

それでも、なぜ名前を使ったのか、本人や事務所の許可はあったのかについては、何の説明も出ていません。

点灯式の夜のお礼と20日の告知は、何が違ったのか。


消された「お会いしました」

告知は、その日の22時30分から横山市長のYouTubeチャンネルで動画をプレミア公開(決まった時刻からみんなで同時に見る形の公開)する、という知らせでした。

横山市長は大阪市長と大阪維新の会の代表代行を兼ねていて、サムネイルにもその2つの肩書きが並んでいます。

消える前の画面を保存していた人の画像によると、文面にはこんな言葉がありました。

  • 「目黒蓮さん(Snow Man)をお迎えした大阪城プロジェクションマッピング『SINFONIA』の裏話をたっぷりお届けします!」
  • 「その圧倒的なスタイル、神対応、甘い声に市長も本気で完全ノックアウト!?」
  • 「目黒さんとの裏エピソードから大阪城の歴史的快挙まで語り尽くします。ぜひリアルタイムチャットで一緒に盛り上がりましょう!」

SINFONIAは、ブルガリが手がけ、10月14日に大阪城で点灯式があったプロジェクションマッピングのこと。

動画の題材は大阪城でも、いちばん大きく掲げられていたのは目黒蓮の名前でした。

 

そこから翌日の夕方までの流れは、時刻の分かる範囲でこうです。

  • 10月20日の朝=大阪維新の会の公式Xに「目黒蓮さんにお会いしました。」の告知
  • 10月20日の夜=告知が消え、元の動画も見られなくなる。大阪城の重要文化財指定とブルガリとのコラボを題にした別の動画が、同じ22時30分の予定で上げ直される
  • 10月21日の夕方まで=上げ直された動画も「この動画は非公開です」になり、チャンネルの動画一覧から消える。横山市長が10月14日に書いた目黒蓮の名前入りの投稿2本も削除

20日の夜には「#維新横山は目黒蓮を売名行為に利用するな」というハッシュタグも作られ、上げ直された動画のサムネイルに入った「あのBVLGARIとコラボ!?」の文字にも、こんな声が向けられています。

上げ直された動画が22時30分に予定どおり流れたのかどうかは、外からは確かめられません。

ただ、目黒蓮の名前を外したその動画まで、翌日には表から下げられていました。


本人の許可はあったのか

目黒蓮本人や事務所は、この告知のことを知っていたのか。

これは、外からは分かりません。

21日の夕方の時点でも、目黒蓮の事務所からも、大阪維新の会からも、許可を取ったかどうかの説明が出ていないためです。

ただ、告知の作りには、許可があったとしても引っかかるところがあります。

「裏話」「裏エピソード」は、目黒蓮が自分で話すものではなく、市長が目黒蓮について話すもの。

このチャンネルには、元阪神タイガースの北條史也が登場する回のように、ゲスト本人が出てくる動画もありますが、目黒蓮の回の告知には、本人が出演するとはひとことも書かれていません。

「その圧倒的なスタイル、神対応、甘い声に市長も本気で完全ノックアウト!?」という一文は、仕事で大阪城に来ていた目黒蓮の見た目や声を、市長の動画の呼び込みに使う書き方でした。


帰国後初の「ただいま」

告知が「裏話」の舞台にした10月14日の点灯式は、目黒蓮にとって特別な日だったんです。

目黒蓮は2026年1月から、海外ドラマ『SHOGUN 将軍』シーズン2の撮影でカナダに長く滞在していたと報じられています。

4月29日に都内で映画の舞台あいさつに立って以来、半年近く日本の公の場には出ておらず、10月14日の大阪城が、撮影を終えて帰国してからはじめての公の場です。

日本とイタリアの国交樹立160周年を記念した催しで、目黒蓮はブルガリのアンバサダーとして登壇し、駐日イタリア大使やブルガリ・ジャパンの社長、横山市長と並びました。

 

その点灯式の最後に、目黒蓮はファンへ向けてこう話しています。

報道によると、カナダで過ごすあいだも、この機会に「ただいま」と伝えたいと思っていたとのこと。

ファンが待ちわびていた「ただいま」のその場が、6日後の朝、政党の告知の「裏話」になって流れてきたわけです。


6日前の投稿と何が違う

点灯式があった日の夜、横山市長は自分のXで上映の期間と時間を知らせ、最後に「BVLGARIのみなさん、バッターニ大使、目黒蓮さん、ありがとうございます!」と書いていました。

添えられていたのはライトアップされた天守閣と横山市長だけの写真で、目黒蓮の名前は、ブルガリの人たちと大使に続くお礼の列のいちばん後ろ。

この投稿に抗議のハッシュタグは立っていませんでしたが、いまはXで開くと、同じ日に目黒蓮のニュース記事を紹介したもう1本と一緒に「このポストは、ポストの作成者により削除されました」と出ます。

 

20日の告知と並べると、こうです。

  • 出したアカウント=横山市長本人 → 大阪維新の会の公式
  • 名前の置き場所=お礼の列のいちばん後ろ → サムネイルのいちばん大きな文字
  • 投稿の中身=上映のお知らせと登壇者へのお礼 → プレミア公開への呼び込み

つまり、同じ人が同じ名前を出していても、6日前はお礼の中の名前で、20日は政党の告知の看板でした。

ほかにも、引っかかったのは「特定政党のアカウントでツイートされてること」だと書いた目黒担がいます。


維新支持に見える怖さ

告知が出たあと、ネットには「維新支持なの?」と書く投稿まで出てきましたが、この件について目黒蓮本人の言葉はどこにも出ていません。

本人がひとことも言っていないのに、名前だけが政党の側に立っているように見えてしまう。

推しの名前が政治の話題に使われるとき、いちばん怖いのはこの形なんですよね。

消すだけで終わらせずに、なぜ名前を使ったのかを、ひとこと聞かせてほしいですね。