匿名の暴露アカウントが2026年10月25日の明け方、2015年のM-1王者、トレンディエンジェルのたかしについての「回ってきた情報」をXに投稿しました。

投稿によれば、2025年の那須塩原の吉本のお笑いライブのあとに、たかしが当時未成年だったという女性とホテルに入った、という話です。

この時点で、吉本興業やたかし本人からの発表も、新聞やスポーツ紙の報道も出ていません。

返信欄には「これ本当だったらマジでヤバいんだけど…」と身構える声と、「この話はちょっとムリありそう…」と首をかしげる声が並んでいます。

 

では、この「未成年お泊り疑惑」の真相は、どこまで分かっているのか。

話の中で外から確かめられるのは、舞台として書かれたライブです。

そのライブについて吉本が出していたのは、こんな告知でした。

那須塩原のライブは、開催の2日前に中止が発表されていたんです。

だからといって、この話の全部が作り話だと決められるわけでもありません。


中止だった舞台のライブ

投稿は「情報が回ってきました」という一行で始まり、文は「〜という事です」「〜ようです」で結ばれています。

書いた人が自分で見た話ではなく、誰かから届いた話という形です。

投稿したのは、プロフィールに「匿名アカウントを晒します」と書いているアカウントで、どこから届いた話なのかは書かれていません。

 

投稿の中で、時期と場所がはっきりしているのは「2025年」「那須塩原」「吉本の芸人が多数出演していたお笑いライブ」のくだり。

吉本の公式サイトやチケットサイトに載っている2025年の那須塩原の吉本のライブは、「よしもとお笑いライブin那須塩原2025」でした。

2025年6月7日の土曜日に、那須塩原市の大正堂くろいそみるひぃホール(市の黒磯文化会館)で開かれるはずだった公演で、出演はトレンディエンジェルを含む9組の予定。

Xの告知は「都合により」とだけ書いていましたが、吉本のライブ情報サイトに載った中止のお知らせには、「会場の空調設備が故障し、公演日までの復旧が困難」と理由が書かれています。

栃木で活動している吉本の芸人、上原チョーも、同じ理由でお詫びを投稿していました。

地元の下野新聞も公演前日の6月6日に中止を伝えていて、チケットは払い戻しになり、別の日に改めて開いたという告知も見当たりません。

 

投稿に添えられた画像のひとつも、このライブのチラシでした。

誰のアカウントなのかは分からない、インスタグラムの画面を撮ったもの。

チラシには、「よしもとお笑いライブin那須塩原2025」の文字と「6月7日」の日付が大きく刷られています。

もちろん、投稿が年や場所を思い違えていて、このライブとは別の日に何かがあった、という可能性も残るでしょう。

ただ、書かれたとおりの「お笑いライブの後」は、公式の記録の上では開かれていません。

いま分かる範囲での「回ってきた情報」の正体は、出どころの書かれていない話で、その舞台は開かれなかったライブでした。


たかしのプロフィール

トレンディエンジェルの名前は知っていても、たかしについてはよく知らない、という人もいるはず。

  • 生まれ:1986年1月30日、東京都小平市出身の40歳
  • 身長:168cm
  • コンビ:トレンディエンジェル(相方は7歳上の斎藤司)
  • 担当:ツッコミ
  • 所属:吉本興業(NSC東京校10期)
  • 結成:2005年4月

吉本の養成所NSCで出会った斎藤司と2005年にコンビを組み、斎藤司のボケに、たかしがツッコむ漫才を続けてきました。

2人の名前が一気に知られたのは、2015年のM-1グランプリで、敗者復活戦から勝ち上がった決勝でそのまま優勝しています。

敗者復活からの優勝は、サンドウィッチマン以来だったそうです。

たかし個人としても、2021年のアニメ『オッドタクシー』で声の出演をするなど、漫才の外にも仕事を広げてきました。

コンビでは地方のお笑いライブにもよく出ていて、2025年の那須塩原の公演に名前が並んでいたのも、そうした地方のライブのひとつです。


自分で語るメイド喫茶通い

今回の話を「ありえそう」と受け取ってしまう人が出てくる理由のひとつが、たかしが自分で公表してきたメイド喫茶通いです。

本人のXのプロフィールの一行目は「ほぉ〜むカフェ依存性芸人」(本人の表記のまま)で、秋葉原のメイド喫茶「@ほぉ〜むカフェ」に通っていることを、自分から名乗っています。

投稿にも、お店でメイドさんたちと撮ったチェキの写真がたくさん。

2023年10月には、千原ジュニアのYouTubeチャンネルで、メイド喫茶にハマった理由を話していて、それがニュースにもなりました。

見出しには「数千万円」とありますが、記事の本文では「1000万円以上」とされていて、金額ははっきりしていません。

本人が楽しみだと話しているのは、撮ったチェキにサインをもらうあいだの、お店の中での会話です。

 

そうした写真を見て、今回の話と結びつけてしまう人がいるのも、分からなくはないところ。

ただ、写真の中のメイドさんたちはお店で働いている人たちで、お店の中で撮った写真は、今回の投稿に書かれた夜の話の裏づけにはなりません。

本人が自分で明かしてきたのは、お店の中でチェキを撮るところまでです。


本当でも嘘でも重い話

返信欄で目立った「ほんとなら…逮捕でしょ」という声は、どこまで当たっているのでしょうか。

18歳未満の子どもを性的なことから守る決まりは、各都道府県の青少年健全育成条例にあります。

ただ、投稿に書かれているのは「ホテルに入った」というところまでで、それが本当なのかさえ分かっていません。

罪にあたるかどうかを、外から言える段階ではないんです。

 

それでも、もし本当だったとしたら、いちばん守られなければいけないのは当時未成年だったとされる女性。

反対に、本当でなかったとしたら、守られるべきは名前を出されたたかしになります。

確かめられていない話で人の評判を下げることは名誉毀損にあたる場合があり、それは話を広めた側も同じです。

2019年9月には大阪地裁が、他人の投稿をリツイート(いまのリポスト)しただけの人にも責任を認め、33万円の支払いを命じました(元大阪府知事の橋下徹が起こした裁判)。

ネットでも、広める側の責任を気にかける声は前からあります。

元の投稿は午前4時54分に出ていて、その日の朝のうちに、引用してさらに広げる投稿も出はじめていました。

お泊り疑惑の真相はまだ誰の口からも語られていないまま、たかしの名前だけが先に広がり、本当なら守られるべき女性のことは置き去りになっています。

本当のことが分かるまでは、どちらの人のことも軽く扱わずにいたいですね。