「※AIではございません」

2026年10月10日の午後4時すぎ、Xの暴露系アカウントDEATHDOL NOTE(デスドルノート、通称デスドル)が、自分の投稿の下にそう書き足しました。

その43分前に名前を書かれていたのが、俳優の鈴鹿央士です。

ドラマ『silent』の湊斗くん、と言えば顔が浮かぶ人も多いと思います。

ちょうど1週間前の10月3日の夜には、日本テレビ系の『アナザースカイ』で、イタリアのフィレンツェを訪れる姿が放送されたばかりです。

その人の名前に、目を疑うような4行と、LINEやインスタグラムのやり取りだという画像が付いていたのですから、スマホを持つ手が止まってしまいますよね。

 

ところが投稿の下にすぐ出てきたのは、怒りの声よりも、公式アカウントでそんなDMをするだろうか、という引っかかりでした。

画像のやり取りは、鈴鹿央士の公式アカウントから送られたように見えるものだったんです。

翌11日の夕方には、デスドルが「第二弾」と書いた投稿を重ねています。

それでも事務所と本人からは、11日の夜になっても言葉が出ていません。

何が書かれて、どこが疑われていて、いま何が分かっていないのか。

鈴鹿央士のこともデスドルのこともよく知らない、という人にも伝わるように、わかりやすく解説していきたいと思います。


デスドルが書いた4行

デスドルの投稿が出たのは、10月10日の午後3時32分でした。

冒頭には【知名度A】という通知表のようなランクが置かれ、「俳優、モデル 鈴鹿央士」と名前が続いています。

その下の「備考」に、矢印でつないで書かれていたのが次の4行です。

  • 交際相手とされる女性を妊娠させた
  • 病院にも付き添わなかった
  • お金も払わなかった
  • 浮気相手を自宅に入れた

文章はこれだけで、あとは画像が3枚と動画が1本。

画像にはLINEのトーク画面とされるものとインスタグラムのDM(個別メッセージ)画面とされるものが写り、動画は本人とされる男性が写った7秒ほどのものでした。

やり取りの相手は一般の方とみられますし、鈴鹿央士についても確認の取れていない話なので、画像の文面までここに書き写す気にはなれないんですよね。

 

この内容について、所属事務所のフォスターからの発表も、新聞やスポーツ紙の報道も、10月11日の夜の時点で出ていません。

鈴鹿央士本人も、何も語っていないまま。

つまり、いま確かなのは「そう書いた投稿がある」ということだけなんです。

 

では、名前を書かれた鈴鹿央士はどんな俳優なのか。

2000年1月11日生まれの26歳で、岡山市の出身です。

高校2年生だった2016年、通っていた高校が映画のロケ地になり、エキストラとして参加しました。

そこで出演していた女優の広瀬すずの目にとまってスカウトされた、という話はよく知られています。

芸名も、その広瀬すずにちなんで付けられたものだそうです。

 

2019年に映画『蜜蜂と遠雷』で俳優デビューし、『ドラゴン桜』『silent』、主演した『嘘解きレトリック』と出演作が続きました。

ドラマで見せてきたのは、やわらかい雰囲気の好青年の顔。

だからネットには、こんな声が上がりました。

  • 「鈴鹿くん好青年やと思ってたのに」
  • 「silentの人じゃん、つら」
  • 「本当ならヤバすぎる」
  • 「この内容が事実なら、あまりにも無責任すぎる…」

信じたくない、という気持ちもそのまま流れてきます。

怒っている声にも、「本当なら」「事実なら」の一言が付いていました。


公式アカでそんな話する?

インスタグラムのDMとされる画像には、いちばん上にアカウントの名前が出ています。

そこにあるのは「鈴鹿央士」という名前と、本人確認ずみを示す認証バッジ、そして本人の公式アカウントと同じID。

画像のとおりなら、ドラマや映画の告知をしているあの公式アカウントで、こんなやり取りをしていたことになるわけです。

投稿の下には、すぐに疑問の声が続きます。

  • 「んー自分の表で使ってる垢でそんな話するか?とは思う」
  • 「公式垢って大体事務所管理ちゃうか」
  • 「LINEめっちゃAIに見える」
  • 「どうせAIで捏造したんやろうねー」

数日前に「本物か、作り物か」で意見が割れた、女優の玉城ティナの動画の件を引き合いに出す声もありました。

あの動画がどう疑われて、どこまで分かっているのかは、こちらにまとめています。

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さらにLINEの画面では、表示されている名前が「おーじ」。

鈴鹿央士(すずか おうじ)は芸名として知られているので、「芸名の呼び方をLINEの名前にするものだろうか」という声も上がりました。

ここまでが、投稿から1時間もたたないうちの出来事。

  • 午後3時32分 デスドルが投稿
  • 午後3時55分 「AIで捏造したのでは」という声
  • 午後4時00分 「公式のアカウントでそんな話をするか」という声
  • 午後4時15分 デスドルが「※AIではございません(その他にも多数の証拠がございます)。」と追記

暴露した側が自分で「AIではない」と断りを入れるまで、43分しかかかっていません。

その「多数の証拠」の中身が示されないまま、この日は終わります。

 

疑いの目が向いたのは、画像が本物かどうかでした。

やり取りの中身が本当かどうかは、外から確かめる手がありません。

家族や友だちとの「言った、言わない」で、スクショを送って決着をつけることがありますよね。

あれが証拠として通じるのは、送ってきた相手を知っていて、同じトーク画面を自分でも開けるから。

知らない誰かが出してきた1枚には、そのどちらもありません。

2026年6月には、ネットサービスをいくつも立ち上げてきた起業家のけんすうが、偽のスクショが出回る時代の怖さを書いていました。

スクショは、本物でも作り物でも見た目が同じなんです。

つまり「AIではございません」と書き足しても、それもまた画面の上の文字でしかありません。

だから「公式アカでそんな話する?」とアカウントの不自然さに目が向くのは、画像しか渡されていない側にとって、ごく自然ななりゆきでした。

ただ、不自然に見えることと、作り物だと決まることは別の話です。


デスドルは信用できる?

画像で決められないなら、出した人で決めたくなりますよね。

デスドルことDEATHDOL NOTEのプロフィールには、「名前を書かれたアイドルは晒される。タレコミやお仕事のご依頼はDMまで。」と書かれています。

タレコミというのは、外から寄せられる情報提供のことです。

 

2025年9月の女性自身の記事によると、2025年に入ってから本格的に動き出したアカウントで、主に現役のアイドルを対象にしているとのこと。

ただ、YouTuberや今回のような俳優の名前が書かれることもあります。

創設者として顔を出して活動しているのが、磨童まさをという人物です。

 

このアカウントには、当たった例があります。

2025年10月、YouTuberのシバターについてLINEの画面とされる画像を出したところ、2日後に本人が動画で不倫を認めて妻に謝罪したと、J-CASTニュースなどが伝えました。

いっぽうで、暴露とは別の話ですが、確かめないまま発信したと創設者が認めたこともあります。

2026年3月、デスドルのアカウントと創設者は、石破茂前首相と握手する写真とともに「対談した」と発信しました。

ところが前首相の事務所は、店でたまたま居合わせただけで事前の約束もなかったと説明したのです。

創設者は3月13日の夜、投稿を消してこう書きました。

2日後の3月15日には自分の活動の自粛も発表していて、そのときの言葉を、J-CASTニュースが伝えています。

「事実確認や裏取りが不十分なまま発信してしまい、関係者の方々の信頼を傷つける結果となったことを重く受け止めています」

 

自分自身の話の訂正だったとはいえ、創設者が自分の言葉で裏取りの甘さを認めたことは消えません。

自粛がいつまで続いたのかは確かめきれませんでしたが、デスドルのアカウントはそのあとも投稿を続けています。

「デスドルだから本当」とも「デスドルだから嘘」とも、名前だけでは決められないんですよね。

そして今回は第一弾にも第二弾にも、誰から届いた話で、どう確かめたのかが1行も書かれていません。

デスドルの暴露はお金で止められるのか、第二弾と同じ日に出ていた月額プランの話は、こちらにまとめました。

俳優の鈴鹿央士を描いた色鉛筆風のイラスト
デスドルの暴露はお金で止められる?鈴鹿央士の第二弾が怖すぎる2026年10月11日の夕方、俳優の鈴鹿央士について「第二弾」と書かれた投稿が出ました。 出したのは、前の日に妊娠や浮気をめぐる4行を...


主演映画が公開中の暴露

結局どっちなの、というモヤモヤだけが残ります。

暴露が出た10月10日の正午ちょうど、主演映画『藁にもすがる獣たち』の公式アカウントが、撮影初日(クランクイン)の写真を載せていました。

「絶賛公開中」の文字があるとおり、2026年9月25日に公開された作品です。

10月2日には綾瀬はるか主演の『ファーストボイス』も封切られ、こちらにも出演しています。

10月5日には地元の岡山で初めての舞台あいさつに立ち、会場から「おかえりなさい」と声がかかったと、映画の公式アカウントが伝えていました。

あの4行が出たのは、クランクインの写真が載った3時間32分後です。

映画の宣伝が続いているさなかの出来事でした。


事務所のコメントはまだ?

10月11日の午後5時25分、デスドルは「第二弾」として、鈴鹿央士が私的な動画を消していない、という趣旨の1行を重ねています。

付いていた画像は、第一弾と同じDM画面を少し前へさかのぼった部分という体裁。

新しく出てきたのは裏づけではなく、名前をぼかされた誰かや、動画に映っているとされる誰かでした。

それでも所属事務所フォスターの公式サイトのお知らせ欄は、10月11日の夜になっても「只今お知らせはありません。」のまま。

鈴鹿央士本人も、Xは10月1日、インスタグラムは10月7日の投稿が最後で、暴露のあとは何も書いていない状態です。

ファンからは、こんな声が上がりました。

黙っている時間が長くなるほど、「本当だから何も言えないのでは」と考えてしまいそうになります。

でも、否定しないことが、そのまま認めたことになるわけではありません。

事実を確かめている最中なのか、相手にしないと決めたのか、外からは見分けがつかないんですよね。

 

10月12日には、カレンダーの発売を記念してファンと直接会うイベントも控えています。

事務所の公式サイトに、中止や変更のお知らせは出ていません。

第二弾が出てすぐ、どんな顔をして会えばいいのか、と書くファンもいました。

 

答えが出るとしたら、次のどちらかが動いたとき。

  • 事務所は「事実かどうか」に触れた言葉を出すか?
  • デスドルは、誰から届いた話をどう確かめたのかを説明するか?

書かれたことが本当だったなら、相手とされる女性に起きたことまで、確かめ方が示されないせいで作り物あつかいされたままになってしまいます。

本当でなかったなら、公開中の映画を2本かかえた俳優の名前に、取り消しのきかない言葉が2日続けて付いたことになるわけです。

確かめ方を書かないまま名前を先に出して、巻き込まれる人だけが増えていく、その順番がおかしいと感じてしまいますね。