2026年9月9日の夜、ラストコールのオーディションを受けていたすふたんさんの配信が大きな騒ぎになりました。

配信の途中で本人が自分を傷つけようとして、警察が来てそのまま終わった、と伝えられていて。

同じ夜、Xには4行の投稿も流れました。

番組から亡くなる人が出る、という【予告】です。

原因として名前が挙がっていたのは、実業家の溝口勇児さんでした。

 

最初の報道が出たのは、翌10日の昼過ぎでした。

ただ、その記事にも容体は書かれていません。

すふたんさんが無事なのかどうかは、いまも誰も確かめられていないままです。

 

それでも名前と生死だけが、ものすごい速さで回っているのです。

 

リプ欄を読んでいて多かったのも、驚きより「またか」のほうで。

この番組では、配信が始まった1月から、出演者と運営のもめごとが何度も起きています。

そして荒れるたびに名前と顔を出して矢面に立つのは、いつも女の子のほうでした。

この8か月に何があったのかを、1月から順に並べてみました。


9日の夜に配信で起きたこと

まず、その夜に出回っている話から。

配信を見ていた人たちが、その場で警察へ通報したと書いています。

配信はそこで切れています。

 

すふたんさんは、7月にラストコールの内部の扱いをSNSで書いて名前が知られた人です。

撮影で10時間以上待たされた話も、契約書を公開したのも、この人でした。

 

ひとつ先に押さえておきたいのが、この人は番組に出演していないということです。

応募して審査を受けにいった側で、番組に映ったわけではありません。

そこがずれたまま「出演者が」と書かれている投稿も多いので、先に置いておきます。

ここまでが、いま出どころをたどれる範囲です。

そこから先は、全部が伝聞になります。


生きているかどうかも分かっていない

その伝聞が、ひと晩でどこまで行ったか。

亡くなった人を並べているアカウントが、本名でもハンドルでもなく実際のIDごとすふたんさんを載せました。

備考の欄には、亡くなり方まで書いてあります。

 

ただ、同じ夜にはこういう投稿も出ています。

本人のXアカウントは、削除も凍結もされていません。

ただ、投稿は9月5日で止まったままです。

それまでは数日おきに書いていた人なので、この沈黙をどう読むかで見方が割れています。

 

録画を最後まで見たという人が、10日の未明にこう書いていました。

後半に救急隊が入ってきて手当てをしている場面がある、と。

いいねも数えるほどしか付いていない投稿ですし、私が確かめたわけでもありません。

それでも、助けが間に合った可能性は消えていないことになります。

そのあとどうなったかを知っている人は、まだ出てきていませんけれど。

 

つまり二晩が過ぎても、生きているのかどうかすら確かめられていないわけです。

それなのに、片方ではもう亡くなったことになって、名前とIDが配られている。

 

この手の話は、報道より先に界隈の投稿のほうが当たることもあります。

実際、そう受け取っている人のほうがいま多いです。

 

それでも、まだ確かめられていない段階でIDごと配られていることは変わりません。

もし無事だったとして、本人がこの投稿を見つけたとき、何を思うのか。


朝には動画そのものが配られていた

夜が明けてからのタイムラインは、ゆうべとは別のものになっていました。

「すふたんフル」という短い文と、リンクの付いた画像。

ほとんど同じ形のものが、何十件も続けて流れてきます。

出しているのは、日本語がどこか不自然なアカウントばかりでした。

リンク先も、見たことのないドメインです。

録画そのものが、クリックを集める餌になっているわけで。

 

安否を確かめたくて踏んだ人が、どこへ連れていかれるのかは分かりません。

踏まないほうがいい、とだけ書いておきます。

 

この気持ち悪さを、いちばん早く言葉にしていた人がいました。

止まるはずの場所が2つあった、という指摘です。

配信していたプラットフォームと、その映像を切って貼り直したアカウント。

どちらにも人の手が入っているのに、どちらも止まりませんでした。

 

人が亡くなったかもしれない映像に、いま値段が付いているのです。

予告のポストに集まった数字も、リンクを配っているアカウントも、欲しがっているものは同じでした。

 

そしてこれは、その日のうちに収まったわけではありませんでした。

一度は消えたはずのアーカイブが別の場所に上げ直され、日付が変わってからも短いリンクが貼られ続けています。

安否が分からないまま、映像だけが三日目に入っているのです。


扱わないという判断をした人もいる

逆の動きもありました。

この手の騒動をふだんいちばん速くまとめているアカウントが、朝に出したのがこれです。

まとめてほしいというお願いが、いくつも届いていたそうです。

そのうえで、出さないほうを選んでいます。

フォロワーの数でいえば、この人が出せばいちばん広がりました。

数字になると分かったうえで、置いたわけで。

 

扱えるのに扱わない、という線の引き方。

同じ夜には、IDごと名前を配ったアカウントもありました。

材料はどちらも同じで、違ったのは出す側の判断だけ。

 

この記事も、扱っている側になります。

だから動画は貼りませんし、リンクも置きません。

そこだけは線を引いておきたいと思っています。


最初の報道は翌日の昼だった

報道が出たのは、騒ぎから丸一日近くたった9月10日の午後1時半でした。

しらべぇというネットメディアが、番組名を出して1本書いています。

ただ、その記事にも容体は書かれていません。

配信があったこと、事実かどうかも本人の状態も分かっていないこと、SNSで拡散していること。

書かれているのはそこまでで、9日の夜から出回っていた話とほとんど変わりません。

そしてその記事も、彼女を「出演者」と書いています。

応募して審査を受けにいった側だという区別は、報道の側でもずれたままでした。

 

それでも、その記事でしか読めなかったことがひとつあります。

すふたんさんは8月16日に、自分のインスタで誹謗中傷について書いていたそうです。

容姿をめぐるコメントが大量に届いていることを明かしたうえで、こう続けていたといいます。

言葉は心を穏やかにしてくれる薬であり、ナイフでもあるから、自分もたくさん気をつけて使おうと思う、と。

刺されている側にいて、それでも出てきたのが「私も気をつけよう」のほうでした。

7月に契約書を出して番組の内側を書いた人が、8月には自分に届く言葉を数えていて、そのひと月後に9日の夜が来ています。

 

ここで押さえておきたいのが、そういう言葉が届いていたのは志願者だけではないということです。

6月のイベントの翌日に、審査する側で出ていたエンリケさんが書いたものです。

ブス、歩き方が汚い、出てくるな。

番組でいちばん上に立っている人にも、志願者と同じ形の言葉が飛んでいました。

 

その報道は、最後に木村花さんの名前と、2022年に侮辱罪が重くなったことまで並べていました。

相談窓口の番号も置かれています。

つまりこの夜を、番組のもめごとではなく誹謗中傷の話として置いたということですよね。

その置き方が間違っているとは思いません。

ただ、ここまで並べてきた8か月を思い出すと、外から飛んできた言葉だけの話にも見えないのです。


すふたんはどんな人なのか

ここまで名前だけが出てきましたが、すふたんさんはもともとラストコールに応募した一般の女性です。

  • 名前=すふたん(Xのアカウントは @k2akthm)
  • TikTokを中心に配信していた女性。顔出しでよくしゃべるタイプ
  • ラストコールにはシンデレラ(志願者)として応募した側。合格して出演者になったわけではない
  • 2026年7月、撮影で10時間以上待たされてドタキャンされたことをSNSに書き、一気に名前が知られる
  • そのとき番組の契約書と同意書を画像で公開したのもこの人
  • 質問箱を置いていて、配信に来る常連から「最近顔を見ない」と聞かれていた(9月5日の投稿)
  • Xの投稿はその9月5日で止まったまま(アカウントは消されていないので、本人が消したわけではない)

TikTokで配信をしていた女性で、ラストコールにはシンデレラの一人として応募していました。

番組に受かったわけではなく、審査を受けにいった側で。

配信ではよくしゃべる人で、見に来る常連もついていたそうです。

 

名前が広く知られたのは、2026年7月です。

撮影で10時間以上待たされてドタキャンされたことや、帰りのタクシー代を自腹で払わされたことを、自分のSNSに書きました。

もうひとつ書いていたのが、スピーチを勝手に変えられたという話です。

本人は「にじほの顔になりたい」と伝えたのに、番組では「南柚子の顔になりたい」に差し替えられていたといいます。

誰の顔になりたいかを、他人に書き換えられていたことになります。

憧れのキャバ嬢として挙げた名前も、別の人に差し替えられていたとか。

この7月は、声を上げたのが彼女だけではありませんでした。

ねおまるさん、すふたんさん、そして南柚子さん。

南柚子さんは「ヤラセに付き合わされるくらいなら、金輪際出演しない」と書いています。

 

同じ月に、番組に関わった別々の人が同じ向きのことを言い出していたんですよね。


1000万円の整形が賞品になる番組

まず、ラストコールがどういう番組なのかから。

  • YouTubeでの配信が始まったのは2026年1月4日。キャバ嬢の卵たちを追うオーディション番組
  • MCは実業家の溝口勇児さんと、元ホストのROLANDさん
  • 作っているのは溝口さんの会社(株式会社BACKSTAGE)。ブレイキングダウンを立ち上げた会社でもある
  • 制作の中心には、テレビ番組を数多く手がけてきたおちまさとさんが入っている
  • 応募者は「シンデレラ」と呼ばれ、審査を勝ち上がっていく
  • 合格者には最大1,000万円相当の美容整形の費用が用意される

 

この最後の1行が、番組のいちばん大きな特徴です。

ふつうのオーディションなら、賞品は契約金やデビューの枠になるところですが、ここでは自分の顔を変える手術の費用がそれに当たります。

手術のあとには腫れが引くまでのダウンタイムがありますし、受けたあとで「思っていたのと違う」と感じても元の顔には戻せません。

 

視聴者の側からも、こんな見方が出ていました。

8月25日の投稿です。

ここでいう湘南は、美容クリニックの名前ですね。

夜の仕事をしていた人からは「もうやめてくれ」という声も出ていました。

顔を賞品にするという発想が、そもそも受け付けないという反応です。

そしてこれは、誰かが思いつきで始めたことではなくて。

大人が会議室で決めて、企画書にして、番組にしたものです。

賞品のはずのものが、視聴者から「罰」と呼ばれているわけです。

 

整形の話がどれだけ気軽に投げられているかは整形疑惑を書いても罪にならない?誹謗中傷の8割が向かう場所で調べたことがあります。


ラストコールはどう見られてきた番組か

そもそもこの番組、始まった当初から評判が割れていました。

そこを知らないまま読むと、リプ欄の温度がつかめないと思います。

切り抜きで見ていた人の感想で、こういう受け取られ方が配信の早い時期からありました。

もちろん擁護もあります。

夢を掴む子が実際に出てきていますし、審査の場面は素直に面白いという声も多いのです。

だから毎週たくさんの人が見に来るわけで。

 

ただ、外から見ている人の目線は、だいたいこの2つに割れています。

面白い番組か、それとも面白がられている番組か。


6月のイベントで7分の謝罪と全額返金

最初の大きなつまずきは、2026年6月28日に起きました。

「LAST CALL COLLECTION 2026」という、都内の大型アリーナを借りたイベントの日です。

 

この日、溝口さんが会場でやったことが、まずこれでした。

冒頭で7分の謝罪、そして来場者のチケット代を全額返金。

理由として本人がXで挙げたのは、暴露系のアカウントからの脅しでした。

ランウェイを歩いたら出演者について暴露する、と言われている。

だからランウェイそのものを中止する、という説明です。

 

溝口さんがそこで名指ししたのは「エンターテイナー折原」と名乗るアカウントで、9月9日に4行の予告を出したのと同じ相手です。

7分の謝罪と全額返金は、対応としては早いほうだと思います。

ただ、この日ランウェイを歩けなかったのは出演者のほうで、返金を受け取ったのは来場者のほう。

その場に立てなかった人に何が渡されたのかは、いまも出てきていません。

つまり今回の予告は、この人と番組のあいだで3か月前から続いている話の続きにあたります。


当日の会場で重なっていた3つのこと

ただ、この日に起きたのは中止と返金だけではありませんでした。

当日のうちに出た、まとめの投稿です。

ここを読むと、もめていた相手はひとつではなかったことが分かります。

暴露系のアカウントとの話と、ゲストの扱いと、出演者の扱い。

それが同じ日に重なったのでしょう。

この時点では、まだ「イベントの運営がうまくいかなかった日」として語られていました。

見ている側が運営そのものを疑い始めるのは、翌月からです。


7月にすふたんが出した契約書と同意書

2026年7月、すふたんさんは番組の内部の扱いをSNSで書き始めました。

きっかけとして語られていたのは、こういう出来事でした。

  • 撮影現場で10時間以上待たされた末に、その日の撮影がなくなった
  • お詫びとして運営がタクシーを呼んだが、乗車中に配車アプリ側の支払いがキャンセルされ、自腹になった
  • スピーチの内容が、本人の言っていないものに書き換えられていた

 

ひとつひとつは、大きな事件ではありません。

ただ、こういうものは積み重なると効いてきますよね。

 

そしてこのとき、本人がはっきり答えていたことがあります。

暴露を取り上げた人から「契約書は巻かなかったのか」と聞かれて、「書いてない」と答えているのです。

紙を交わさないまま撮影に呼ばれて、10時間待たされていたことになります。

そのあと、番組の契約書と同意書そのものが画像で公開されました。

本人が渡したものを、取り上げた側のアカウントが出した形です。

条項をひとつずつ読み解く人まで出てきました。

挙げられていたのは、番組側にとって有利で、出る側を縛る条項が多いという点でした。

ただ、この読み方が正しいかどうかは私には判断できません。

画像が不鮮明だと読み解いた本人も書いていますし、契約書は前後の条項とセットで読むものなので。

 

ただ、ここで空気が変わったのは確かでした。

6月までは「運営がグダグダだ」で済んでいたものが、7月からは出演者がどんな条件で立たされているのかへ移りました。


「運営はどうせ助けない」という声

8月に入ると、見ている側の言い方も変わってきました。

番組の演出そのものを心配する投稿が増えました。

課金した人だけが見られる枠で、ねおまるさんという出演者が言われた言葉に、可哀想だという声が集まりました。

この方は8月31日にも、番組の対立の作り方について書いています。

出演者同士がぶつかる構図を用意しておいて、それで炎上が起きても運営は助けに来ないのではないか、という内容です。

つまり、台本の話ですね。

 

ここが、今回のリプ欄と地続きになっている部分なんだと思います。

怒っている人の多くは、番組がつまらないと言っているわけではなくて。

矢面に立つのがいつも出演者の側だ、と言っています。

 

台本があること自体は、テレビの企画でもよくある話で。

ただ、テレビの場合は事務所という盾が本人の前に立ちます。

個人で応募してきた人には、その盾がないのです。

燃えたら本人が燃える。

そして次の週も、番組はふつうに配信されます。

9月に入っても人は離れ続けていた

予告が出る3日前の、2026年9月6日。

番組に出なくなった女性が、その理由を配信で話しました。

番組に出なくなったのはヤマトリノさんで、配信では「ラストコールに出て恩恵受けてるくせに」「ノーコールだった女の子を雇おうとしてスカウトバックを総取りしようとしてんのか」と溝口さんから言われたと話しています。

ノーコールは審査で声がかからなかった人、スカウトバックはお店へ紹介したときに紹介した側へ入るお金のこと。

その言葉が頭に残ったままで、つらくて出られなくなった、という話でした。

このとき番組を離れたヤマトリノさんは、2026年9月16日に麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたとテレビ各社が報じています(ヤマトリノ逮捕の闇…売上2億キャバ嬢の末路がヤバい)。

 

6月に欠席したキャストがいて、7月に契約書が出て、8月には整形の腫れが引かないという話が回り、9月にも離れた人の話が出る。

3か月おきどころか、ほぼ毎月です。

 

この流れの先に、9月9日の夜があります。

リプ欄に並んでいた「またか」は、たぶんこの8か月をずっと見てきた人たちの言葉なんだと思います。

溝口勇児とは何者なのか

名指しされている溝口さんが何をしてきた人なのかは、意外と知られていません。

1980年代半ばの生まれで、いまは40代前半です。

3歳のときに両親が離婚して母親に引き取られ、その母親が自己破産しています。

子どものころから新聞配達をして、高校生でフィットネスジムのトレーナーになりました。

28歳で立ち上げた健康アプリのFiNCは累計150億円を超える出資を集め、1000万ダウンロードを超えました。

そのあとも会社を作り続けて、格闘技イベントのブレイキングダウンではCOOを務めました。

 

つまり、お金のない側から出てきた人です。

ラストコールが「夢を掴ませる番組」として組まれているのも、たぶんそこと無関係ではないのでしょう。

 

ただ、そこから先の受け取られ方は、この1年でずいぶん変わりました。

別の騒動で出た「トカゲの尻尾切り」

もうひとつ、リプ欄でよく見た言い方があります。

「溝口ずっとノーダメだぞ」「溝口はかならず言う、俺は知らない部下がやった」。

この言い方が出てくる背景は、今年に入ってから2つあります。

ひとつが、3月のサナエトークンです。

高市総理の名前を付けた暗号資産を出すときに「総理サイドに許可を得た」と説明していたのに、総理本人が「承認したことない」と関与を否定した件です。

価格は暴落し、無登録での発行だとして金融庁も動き、溝口さんの会社が保有者への補償を出すことになりました。

本人はのちに正式な契約は無かったと認めて謝罪しましたが、失った人はもう戻ってきません。

その騒動のあととされる音声も、6月に出回りました。

三崎優太さんが公開したもので、部下を追及する声が入っているものです。

本物かどうかは確かめられていませんが、「部下がやった」という見方はここでかなり広がりました。

 

もうひとつが、6月のマンジャロです。

糖尿病の治療薬が痩せ薬として紹介され、批判が集まった騒動でした。

そこで溝口さんはこう話していました。

共同で進めていた企画なのに、出てきたのは距離を置く言い方。

これに対して、青汁王子こと三崎優太さんがトカゲの尻尾切りに見えると返しています。

 

ただ、溝口さんもこの騒動では謝罪を出しています。

「責任はおれや運営サイドにあります」という言い方でした。

それでも活動休止を発表したのは、その薬を自分の名前で紹介していたゆいぴすさんのほうです。

 

ここまで並べると、リプ欄の「ノーダメ」の意味が見えてきます。

言葉として乱暴なのは確かですが、言いたいのは最後まで名前を出したまま残るのは誰なのか、ということだと思うんですよね。

 

活動休止も、番組の離脱も、暴露も、全部その人自身の名前で背負うことになります。

一方で「あまりタッチしてない」という言い方は、そう言える側に立てる人だけが使えるものです。

そこに腹を立てている人が、いま相当な数いるのだと思います。

こめおの蟹ラーメンも溝口さんとの共同事業

8月には、麻布十番納涼まつりの集団食中毒でも溝口さんの名前が出ています。

 

2026年8月22日と23日に出された冷やし蟹ラーメンで、1歳から61歳までの78人が体調を崩しました。

患者と従業員からサルモネラ菌が出て、港区は「割烹こめを」を発生施設と断定していて。

作っていたのは、格闘技イベントのブレイキングダウンに出ていた元選手で、いまは料理人のこめおさんです。

 

その蟹ラーメンは、こめおさんと溝口さんの共同事業でした。

味を作るのがこめおさん。

運営とお金の面倒を見るのが溝口さん。

そういう組み方だったと報じられています。

 

そして食中毒が広がっていた9月4日、溝口さんはこう書きました。

ヒロ三河さんというのは、溝口さんがその月に対戦する予定だった格闘家です。

つまり、自分の試合の勝敗を賭けたわけです。

こめおさんへの風当たりを弱めてくれ、と。

 

仲間を見捨てない、と受け取った人もいました。

ただ、そのとき体調を崩していた78人からすると、自分たちの話が格闘技の勝ち負けに引き換えられているように見えたはずです。

共同経営者なのに、出てきた言葉が謝罪ではなく取りなしだったわけで。

この件は麻布十番の食中毒が「致命的に終わってる」と言われる理由とこめおの蟹ラーメンで食中毒疑い…この人が毎回燃える理由を調べてみたで別に追いました。

後始末に入ったのはまた別の人だった

そのこめおさんの店に、動きがありました。

すふたんさんの配信が騒ぎになっていた、同じ夜のことです。

消毒と拭き取り検査を請け負った会社の社長さんが、作業の報告を出しました。

割烹こめをと、浅草の蟹ラーメン店の2軒。

衛生管理の指導と改善まで入れた、と書かれています。

ここまでは、まっとうな仕事の話です。

ただ、リプ欄が引っかかったのはいちばん最初の一言のほうでした。

「溝口勇児さんの紹介で」。

 

紹介した人の名前が先に来て、店の名前があとから来る。

謝るのはこめおさん、消毒するのは業者さん、名前が出るのは溝口さん。

そういう並びになっています。

 

業者を入れたこと自体は、前へ進む話です。

そこは否定しません。

それでも、手を動かしたのは別の人で、名前が出るのは紹介した人という並びです。

この8か月、何度も見てきた形と同じでした。

 

そして、この話には続きがあります。

消毒の報告を出した翌日の夜、その同じ社長さんが、今度はこういう投稿をしています。

放置しても対策しても批判されるのはおかしい、という言い方です。

言いたいことは分かりますし、消毒も拭き取り検査も、やった仕事そのものは真っ当なものだと思います。

ただ、体調を崩した78人にとって、消毒は謝罪の代わりにはなりません。

 

その同じ10日には、こめおさん本人も33分の動画を出して、麻布十番の食中毒について改めて謝っています。

菌がどこから入ったのかは特定に至らなかったこと、衛生の講習を受け直したこと。

営業の再開は、営業停止の期間が明けたいまも決まっていません。

 

後始末に入った人が、その翌日には自分で燃えてしまう。

火を消しに行った側まで巻き込まれていくのが、この一年ずっと続いている形なんだと思います。

やめろと言っていたのは外野だけではない

「気に入らない人が叩いているだけでは」と思う方もいるかもしれません。

ただ、番組を止めろと言っていたのは外野だけではないのです。

ブレイキングダウンを溝口さんと一緒にやってきた朝倉未来さんが、「ラストコールや、ホストのやつはとりあえず終わらせましょう」と言っている動画です。

 

その少し前の6月にも、外から同じことを言われています。

青汁王子こと三崎優太さんが、番組そのものを名指しで批判した動画で。

のちに溝口さんと会った場でも「絶対やめた方がいい」と直接伝えています。

 

いちばん近くにいる人たちが、そろって同じことを言っているわけです。

それでも番組は続いています。

予告を出した人は去年逮捕されている

4行を出した側にも、知っておいたほうがいい経歴があります。

ここを飛ばすと、この夜の見え方が変わってしまうからです。

2025年6月2日、警視庁はこの投稿者を恐喝の疑いで逮捕しました。

報道によると、2024年10月に会社役員の個人情報をXに投稿し、その削除と引き換えに300万円を要求して受け取った疑いだといいます。

2025年6月20日には、脅迫の疑いで再逮捕されたとも報じられています。

そして逮捕が報じられたとき、コメントを出していたのが溝口さんでした。

「人生をやり直す機会を与えたのに」という内容です。

どういう経緯で与えたのかまでは書かれていませんが、以前から面識があったことは分かります。

 

つまりこの2人は、今年6月に急にぶつかったわけではありません。

1年以上前から名前が並んでいる関係です。

 

暴露の投稿を最後まで追うと、途中で投稿が消えていたり、出どころが1件しかなかったりします(高橋ほなみの海外出稼ぎ暴露…中国で警察沙汰の投稿はどこまで確かなのか)。

 

だからといって、今回の4行が嘘だと言いたいわけではありません。

本当かもしれないし、そうでないかもしれない。

いまの時点では、そこは誰にも決められないところだと思います。

 

確かめられているのは、番組がどういう仕組みで動いているかと、この8か月で何度も人が離れたことと、この2人に去年からの経緯があること。

そして9日の夜に本当に何かが起きたのかは、いまも誰も確かめていません。

ただ、続報が来ないことは「起きていない」という意味ではありません。

一般の方が自ら亡くなった場合、報道機関はもともと報じないほうを選びます。

そう決めている以上、待っていてもその先は出てこないわけです(テレビが報じない同志社国際の教諭の死…『自殺か』の3文字を追ってみた)。

溝口さんが出したのは四文字だけだった

名指しされた溝口さんがXに何か書いたのは、9月10日の午後9時16分でした。

書かれていたのは、四文字だけです。

何についての「よかった」なのかは、どこにも書かれていません。

それでもこの四文字は、152万回見られました。

 

返信欄のほうは、そのまま9日の夜の話で埋まっています。

「何がほんと良かっただよ」「答えなければならない事が有るだろ」。

「このままラストコール続くの?」と聞いている人もいました。

引用のほうには、「意味深ポスト、らしくないからやめて」の一言。

 

一方で、「良い試合でした」と返している人もいます。

格闘技の勝ち負けの話だと読んだ側の反応です。

同じ四文字を前にして、読み方が真っ二つに割れています。

 

どちらが当たっているのかは、本人が書いていない以上、私にも決められません。

ただ、何の話かも分からない四文字の下に9日の夜の質問が集まってしまうのは、ほかに聞ける場所がないからでしょう。

 

番組のほうは、いつもどおりでした。

切り抜きのアカウントは、日付が変わった11日の朝も、スタジオの爆笑場面を流しています。

ロケバスでは遠足みたいだと笑っていた

その11日の朝に、これまでとは種類の違う投稿が出ました。

書いたのは、番組に33話出ていた福ななさんです。

すふたんさんと、同じ日の収録に居合わせた人ですね。

 

いいなと思ったのは、きれいにまとめていないところでした。

第一印象は、こちらから挨拶しても返ってこなくて感じが悪いと思った。

怒っている姿も実際に見た、と書いてあります。

そのうえで書かれているのが、ロケバスでの場面でした。

一緒に来た人と「遠足みたいで楽しい!来てよかった!」と、無邪気に笑っていたそうです。

ほとんど話したことのない自分でも覚えている、というくらいの落差だったのでしょう。

 

9日の夜からこちら、回っていたのは録画と、名前と、IDだけでした。

その日その場にいた人の言葉が出てきたのは、これが初めてです。

 

福ななさんは、9日の夜の行動そのものについては「理解できないし肯定もできない」とはっきり書いています。

そのうえで、こう続けていました。

つらい過去を乗り越えてやっと辿り着いたラストコールに出られないことは、本人にしか分からない絶望だったんだろうな、と。

 

出られない。

ここまで並べてきた8か月に出てくるのは、その形ばかりでした。

つらくて出られなくなった人、10時間待って撮影が無くなった志願者。

 

もちろん、すふたんさんがいま無事なのかどうかは、この投稿からも分かりません。

福ななさんも、最後は願いの形で置いていました。

もう何にも苦しめられず、あの日みたいに無邪気に笑って、幸せでいてほしい、と。

叩かれているのは人ではなく売り方

リプ欄のモヤモヤには、はっきりした形があります。

 

批判が集まっているのは、溝口さんという人の性格でも、生い立ちでもありません。

集まっているのは「後始末が要る場所で儲けて、後始末は他人がやっている」という売り方のほうです。

6月にいちばん共感を集めていたのが、この整理でした。

普通の会社には、儲かると分かっていても手を出さない領域があります。

信用を落とすほうが、結局は高くつくので。

 

この1年に並んだものを、もう一度置いてみます。

  • 3月=総理の名前を付けたトークンを出し、本人に否定されて暴落。補償を出して謝罪
  • 6月=痩せ薬として紹介された治療薬の騒動で「自分はあまりタッチしていない」。活動休止したのは紹介した側の女性
  • 6月=イベントで7分の謝罪と全額返金。ランウェイを歩けずに終わったのは出演者
  • 7月=志願者だったすふたんさんが契約書を公開。撮影の扱いが表に出る
  • 8月=共同経営の蟹ラーメンで78人が体調を崩す。表に出て謝ったのはこめおさん
  • 9月=出演者が離れ、すふたんさんの配信が騒ぎになる

毎回、謝罪はきちんと出ています。

返金も補償も、対応としてはむしろ早いほうです。

 

それでも収まらないのは、謝ったあとに何も変わらないからだと思うんですよね。

次の月には、また別の企画で同じ形のことが起きている。

そして毎回、名前と顔を出して削られるのは端にいる人のほうでした。

トークンを紹介した女性、蟹ラーメンを作ったこめおさん、そして撮影で待たされた志願者。

企画した人だけが、そのたびに次の企画へ移っています。

「ノーダメ」という言い方は乱暴です。

でも、指しているものは間違っていません。

1年ぶん並べたら、そう見える形になっている。

 

だから私は、溝口さんという人を責めたいのではありません。

誰かが後始末をする前提で企画を立てるのを、そろそろやめてほしいと思っています。

「これ誰のことなん」と書いた人たちは、野次馬だから書いたのではないと思います。

毎週この番組を見ていて、名前も顔も知っている人がたくさんいるから、確かめたくなっただけですよね。

 

ただ、確かめる前に名前ごと配ってしまうと、そこだけは戻せません。

そして、この8か月で名前を削られてきたのは、番組を作った側ではありませんでした。

そこを覚えている人が、今回もいちばん先に怒っているのだと思います。

 

すふたんさんが無事だという知らせが来ることを、いまはただ待ちたいです。

 

※もし今、ひとりで抱えきれない気持ちを持っている方がいたら、「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)や「よりそいホットライン」(0120-279-338)で相談を受け付けています。