2026年9月12日の夜、Xで倉木華さんの訃報が広がりました。

大手メーカー・エスワン専属のセクシー女優で、2024年にデビューして2年あまりの25歳です。

最初に流れたのは、芸能やナイトワークの内情を暴露することで知られるアカウントの投稿でした。

亡くなっていた場所も、関係がこじれていたとされる相手の名前も、そこには書かれていました。

あっという間に、タイムラインは倉木華さんの名前だらけに。

 

「これ本当なの?」と疑いたくなる話ばかりですが、そんな中で、ひとつだけ誰にでも確かめられるものがありました。

倉木華さん本人が、この春から亡くなる直前まで、自分のアカウントに書いていた言葉です。

どこまでが確かで、どこからが噂なのか。

そこを分けるのに、いちばん頼りになります。


2026年9月12日の夜にXで流れた訃報

最初の投稿が出たのは、9月12日の午後8時台。

倉木華さんが、歌舞伎町のホストクラブに所属する男性の名義になっているマンションで、亡くなった状態で見つかった——という内容で。

そこから一気に広がって、深夜0時を回るころには、Xを開くたびに彼女の名前が流れてきました。

流れてきた言葉で多かったのは、悲しみよりも先に「まじか」「嘘だろ」という戸惑いでした。

ついこのあいだまで、普通に新作の告知をしていた人だったからでしょう。

倉木華さんは2026年に入ってからも、毎月のように新作をリリースしていました。

仕事が途切れていた人の訃報ではなかったのです。

「信じられない」と頭が真っ白になったファンも多かったはずです。


新聞もテレビもまだ一行も報じていない

テレビも新聞もスポーツ紙も、この件をまだ扱っていません。

13日の昼を過ぎたあたりから、ネットのニュースサイトがようやく1本ずつ出はじめました。

ただ、そこに書いてあるのも「公式の発表は確認できていない」の一行で。

夜には英語やタイ語のサイトまで拾いはじめていて、話だけが先に外へ広がっています。

 

エスワンからも所属事務所からも発表がなく、警察の発表も、ご家族のコメントも無いまま。

だから「まだ本当かどうか分からない」と立ち止まっている人がいるのも、当然といえば当然です。

判断材料がまったく揃っていない、というだけの話で。

暴露側が相手として名前を出しているのは、この平良翔太というホストです。


「第一発見者ではない」と訂正したホスト

最初の投稿では、第一発見者は「ブレイキングダウン有名選手のホスト」だと書かれています。

名指しされたのは、咲人さんというホストでした。

歌舞伎町で自分の店を持ちながら、格闘技イベントのブレイキングダウンにも出ている人です。

その咲人さんが、9月12日の午後10時台に自分の名前で投稿を出しました。

投稿の中身は、だいたいこんなところ。

  • 自分は第一発見者ではない。発見したのは倉木華さんのご友人だった
  • その友人から連絡を受けて、すぐ現場へ向かった
  • 家主である男性へ電話したが「打ち合わせがあり、行けるのは2時間後になる」と言われた
  • そのため、現場で警察官や刑事への対応をしたのは自分になった
  • 倉木華さんからは以前から相手との関係について相談を受けていて、辛そうにしている時も多かった

そのうえで咲人さんは、いまは憶測や争いを広げるより、ご遺族やご友人への配慮が最優先だと思う、と書いています。

「嘘であってほしい」という願いも虚しく、亡くなったのは事実のようです。


2026年6月7日に告げられていた活動休止

倉木華さん本人のアカウントは、いまも残ったまま。

2026年6月7日、彼女はこんな投稿をしていました。

理由は書かれていません。

当時のリプ欄は「体調を崩したのかな」という空気で、撮影は続けると自分で書いているくらいなので、深刻には見えなかったのでしょう。

ただ、この投稿の2週間ほど前に、彼女の身には何かが起きていました。


「傷がまだ完治してない」と書いた日のイベント

休養を告げてから16日後の、2026年6月23日。

倉木華さんは、6月7日の投稿を自分で引用する形で、こう書いていました。

「傷」と書いてあります。

風邪や過労なら「体調不良」と書くところで、「傷」という言葉はまず出てきません。

翌日の6月24日には「イベントありがとうございました」「元気もらえたよ」と投稿していて、その次の日にはもう新作の告知に戻っています。

この並びを見たときに、私はいちばん胸が詰まりました。

並んでいるのは、「心配させてしまうかもしれませんが」と、こちらを気づかう言葉ばかりなのです。

何の傷なのか本人は最後まで書かず、アカウントをさかのぼっても説明らしい説明はどこにもありません。


公開された文書に並んでいた2025年11月からの日付

訃報と一緒に出回っているものが、もうひとつあります。

暴露アカウント側が「本人から預かったもの」として公開した、ファンに宛てた文書です。

これが本人の書いたものなのかどうかは部外者には見抜けませんが、その文書には日付つきの出来事が並んでいました。

  • 2025年11月8日、合カギを使って貴重品を盗まれた
  • 2025年12月28日、暴力を振るわれた
  • その後、傷害と盗難の事件として相手が逮捕された
  • 弁護士と相手の両親から連絡があり、一度は示談を断った
  • そのあと示談に応じ、2026年5月22日に相手が自宅へ来て口論になった

5月22日のくだりに書かれていたのは、iPhoneを2台持ち去られ、追いかけたところ相手の車で引きずられて怪我をした、という話で。

ここで効いてくるのが、彼女自身が書いていた日付です。

5月22日に怪我をしたのなら、6月7日に休みを告げて、6月23日に「傷がまだ完治してない」と書くのは、話が合います。

信ぴょう性は不明ですが、本人の投稿とは、ここまで辻褄が合うのです。

この文書が出るずっと前から、界隈ではこう言われていたわけです。


「今も示談は守られていません」と書かれていた

なぜ、断ったはずの示談に応じたのか。

理由として書かれていたのは、揉めたことが世に広まって被害者が自分だと知られたら、仕事に影響が出るという心配でした。

そして、その文書でいちばん重いのがこの一行です。

「ですが、今も示談は守られていません」

 

被害届は出した。

相手は逮捕された。

示談まで交わした。

つまりできる手続きは、ほとんど全部やっているのです。

 

警察が動いてくれるのと違って、示談は当人どうしで交わす約束でしかありません。

「今後一切近づかない」と書いてあっても、破られた瞬間に誰かが自動で飛んでくる仕組みではないんです。

約束を破られたら、被害者がまた一から証拠集めをやり直す羽目になります。

破った側は何もしなくていいのに、破られた側だけが、そのたびに動かなければいけない。

「どうして被害者ばかり」と絶望したくなる重さではないでしょうか。


倉木華と平良翔太のプロフィールと経歴

登場人物とその店を、ここで並べておきます。

まず、亡くなった倉木華さん。

  • 生年月日=2001年8月7日(25歳)
  • 出身=神奈川県
  • 身長=168cm
  • 所属事務所=ティーパワーズ
  • 専属メーカー=エスワン(S1 NO.1 STYLE)
  • デビュー=2024年5月28日

美容学校を出てヘアメイクのアシスタントをしていた人で、そこからこの世界へ入っています。

  • 2024年9月 1st写真集『Flower』を発売
  • 2024年11月 共演作がFANZA通販フロアの週間1位
  • 2025年6月 テレビ東京のバラエティに出演
  • 2026年4月 台湾の成人博覧会に登壇

訃報が広がってから、まったく別の名前で彼女を呼ぶ声がたくさん出てきて、恋愛リアリティ番組『あいのり』に出ていた「みゃあ」ではないか、という話になりました。

みゃあは『あいのり Asian Journey』のシーズン2に、途中から合流したメンバーでした。

公式サイトには、その紹介がいまも消えずに残っているんです。

  • 肩書=マイペースな美容専門学生
  • 年齢=20歳(2019年1月の放送時点)
  • 出身=神奈川
  • 血液型=AB型

顔写真も、当時のまま。

あいのり Asian Journey シーズン2の出演者「みゃあ」(フジテレビ公式サイトのメンバー紹介より引用)
引用元:フジテレビ『あいのり Asian Journey』公式サイト シーズン2 メンバー紹介(https://www.ai-nori.net/asian_journey/season2/member/)

どんな子だったかは、公式の相関図を見るとよく分かります。

合流した回から彼女の矢印が向いていたのは、「オクテ美容師」と紹介されていた男性メンバーでした。

同じ人を、先にいた女性メンバーも見ています。

しかも彼女の矢印だけが細い点線で、もう一人のほうが太い線で描かれている。

ぐいぐい行くタイプではなかったのでしょう。

終盤の相関図になると、今度はあとから入ってきた男性に好かれる側へ回っていて、彼女からの矢印は消えていました。

ただ、公式に残るみゃあの紹介と倉木華さんのプロフィールは、並べると噛み合わないところがあります。

  • みゃあ=2019年1月の放送で20歳、血液型はAB型
  • 倉木華=2001年8月7日生まれなので、その放送では17歳。血液型はB型と紹介されている

重なるのは、神奈川県の出身であることと、美容の学校にいたこと。

そこが同じなので2024年ごろからネットでは同じ人だと語られてきましたが、本人がそれを認めた投稿は探した範囲では見つかっていません。

だから、同じ人だと決められる材料はまだ無いのです。

それでも、この話がこれだけ流れていること自体に意味があると思います。

セクシー女優としての彼女を知らない人の中に、ラブワゴンに乗っていた彼女なら覚えている人がいるわけです。

「あの子だったの」と息を呑む声が、あの夜いくつも流れてきました。

次に、相手として名前が出ている平良翔太。

  • 誕生日=5月4日
  • 所属=ホストクラブ「club Leo」
  • グループ=エルコレ(L’s collection)
  • 前歴=モデル、アイドルグループX4

そして、店のエルコレ。

  • 正式名=L’s collection
  • 場所=歌舞伎町
  • 形態=複数の店を持つホストクラブグループ
  • club Leo=そのグループの店のひとつ

ちなみに、二人が付き合っていたのか、客と担当だったのかは、どこにも書かれていません。

ホストの世界では年間の売上が2億円を超えることを「年間W大台」と呼びますが、平良翔太はそれを8年連続で達成していると言われているんです。

2026年の上半期も、グループ全体のトップ3の筆頭に名前が挙がっています。

もうひとつ、この人は2020年7月に東京都の公式チャンネルにも出ているんです。

コロナが夜の街で広がっていたころ、「現役ホスト」として感染症の専門医と対談する動画でした。

都が啓発に使うくらい、名前も顔も表に出ていた人でもあるわけで。

いま出ている話はすべて告発する側の言い分で、本人からの説明はいまも出ていません。

経歴や店での立ち位置、そして2026年1月の逮捕がなぜニュースにならなかったのかは、平良翔太について調べた記事にまとめてあります。


逮捕は報じられず本人は画面から消えた

文書に書かれていた逮捕の話には、裏付けらしきものがあります。

2026年1月30日、ナイトワーク界隈の情報を扱うアカウントが、こんな投稿をしていました。

今回の訃報が広がるより、7か月以上も前の投稿で。

ホストクラブを題材にしたABEMAの番組に出ていた平良翔太が、収録の最中に捕まった。

それでもニュースにはならず、番組からも静かにいなくなっただけで、訃報の1か月前のファンの目にはまだこう映っていました。

「テレビで見なくなったのはこれか」と合点がいった人も多かったはずです。

その人たちが見ていたテレビやSNSに、その情報は一度も出てこなかったのですから。


エルコレがいまも続けている通常営業の投稿

訃報が広がった9月12日の夜、エルコレの公式アカウントは何をしていたか。

グループの公式は、訃報が広がる少し前に自社のYouTube番組の告知を出していました。

店舗の公式アカウントの最後の投稿も、その日の営業案内です。

日付が変わっても、グループも店舗も本人も、この件については何も言っていませんでした。

止まっていたのは、公式のアカウントだけではなかったようです。

沈黙そのものを責めるのは、少し気が早いとも思います。

事実関係が分からないうちに店が何か言えば、「適当なことを言うな」と火に油を注ぎかねないので。

 

ただ、1月の逮捕が本当なら、お店がそれを知らなかったとは考えにくいところです。

知ったうえで7か月以上そのままだったのかどうか。

そこは、いつか説明されるべきところだと思っています。


夜の仕事の人ほどそばに弁護士がいない

今回の件で、ずっと引っかかっているのはここです。

夜職やライバーの相談を、法律の側から受けてきたという人が、こんな趣旨のことを書いていました。

そういう人ほど、かかりつけの医者のように気軽に相談できる弁護士を持っておいたほうがいい。

法律で守ってもらう以上に、「それはおかしいよ」と言ってくれる人がいないまま生きている人が多くて危ない、と。

 

「それはおかしいよ」と言ってくれる人が、今回の話には誰もいませんでした。

相手の親から連絡が来て、示談を断ったとき。

被害者が自分だと知られたら仕事がなくなる、と怖くなったとき。

示談が破られたと気づいたとき。

そのどこかに、本人の代わりに交渉してくれる人がひとりいれば、違っていたのかもしれません。

悪口をネットに書かれたり、殴られたり、金を持っていかれたり。

そういうときに夜職の人を弁護士へつないでくれる窓口は、ちゃんとあります。

あるのに、届いていない。

「私なんかが頼っていいの?」と思ったまま、誰にも言えずにいる人がいるわけで。

「なぜ警察に言わなかったの」という言葉が出そうになったら、そこで一度止まりたいと思います。

倉木華さんは、言える相手に全部言った人です。

被害届も出して、警察も動いて、相手側の弁護士まで出てきて、示談にまでなった。

そこまでやって、それでも守られなかった。

だとしたら、足りなかったのは彼女の勇気ではないし、彼女が弱かったからでもありません。


鍵アカウントになった平良翔太のX

夜が明けた2026年9月13日の朝、暴露側のアカウントが新しい材料を出しています。

今度は示談書のような文書ではなく、2人のものだとされるLINEのやりとりの画面でした。

添えられた説明として並んでいたのは、こういう項目です。

  • 暴力団の名前を常にちらつかせる
  • 位置情報を管理する
  • 「◯すよ?」と日常的に脅す
  • 散々殴ったあとに、もう一度殴ることをほのめかす
  • バッグに入っていた30万円を無断で持ち出す

どれも書いた側がそう説明しているというだけで、裏が取れた話ではありません。

ただ、同じ投稿の中に、どうしても引っかかる一行がありました。

暴露側が、生前の倉木華さんから聞いていたとしている言葉です。

「包丁で刺された」「殴られた」「鏡を見るのが辛い」「怪我の痕は整形で消せるか」

本当かどうかは、やはり分かりません。

それでも、6月に本人が書いた「傷がまだ完治してない」と、この並びは同じ方向を向いている。

 

ここから先は誰でも自分の目で確かめられて、平良翔太のXアカウントをいま開くと、画面に出るのはこの一行だけでした。

「ポストは非公開です」

承認したフォロワーしか読めない、いわゆる鍵アカウントです。

 

昨夜までは、誰でも読めたのに。

名指しされて、何万という人がそこへ飛んでいったアカウントです。

それが、朝には閉じていました。

閉じた理由は、本人にしか分かりません。

炎上したら鍵をかける人はいくらでもいますし、それ自体は何かを認めたことになるわけでもないです。

ただ、動いたものがひとつあります。

昨夜の「何も言っていない」と、今朝の「閉じた」は、同じ沈黙ではないということです。

 

一方で、エルコレの公式サイトを開くと、平良翔太の在籍ページはいまも普通に表示されます。

店舗のキャスト一覧にも、名前と写真が並んだまま。

個人のアカウントは閉じたのに、お店の看板は出たままなのです。

実名で語った元青汁王子の三崎優太

夕方になって、話の出どころが変わりました。

ここまで出てきたものはどれも匿名のアカウントが書いたもので、そこへ名前も顔も会社も出している人が入ってきます。

元青汁王子として知られる実業家の三崎優太。

書かれているのは、倉木華さんの件ではありません。

売掛が払えずに殴られた別の女性が、追い詰められて三崎の友人の時計を盗んでしまった、という前の話です。

「盗品だから返してほしい」と連絡しても無視されて、刑事事件の手前まで行ってようやく返ってきたと書いてあります。

もちろんこれも三崎の側の言い分でしかなくて、裏が取れたわけではないという点では暴露アカウントの投稿と同じです。

 

ただ、ひとつだけ違うところがあって。

匿名なら、外したときに黙って消えればいい。

名前も会社も出している人は、そこから降りられません。

自分の看板を賭けて書いている、ということです。

 

昨夜からの話は、ずっと暴露アカウントの中だけで回っていました。

それが今日、匿名の外側へ出はじめている。

この一日で変わったのは、たぶんそこだと思っています。

人を輝かせる側から輝く側へ回った人だった

倉木華さんは美容の専門学校を出て、ヘアメイクのアシスタントをしていました。

人の顔を、きれいにする側の仕事です。

撮影の現場で、カメラに映る誰かの隣に立って、映らないところで手を動かす。

 

デビューしたときのインタビュー記事には、その転身がこう書かれていました。

他人を輝かせる仕事よりも、自分が輝く仕事がしたい——そう決心した、と。

本人の言葉として載っているわけではなく取材した側がそうまとめた一文ですが、裏方から見られる側へ回った人だということは、ここからでも伝わってくる。

2年で写真集を出して、地上波にも出て、台湾のイベントにも呼ばれて、選んだほうの道はちゃんと進んでいたのだと思います。

その人が自分の顔をどう見ていたかが分かる映像も、いま出てきました。

街で撮られたらしい短いインタビューで、好きなタイプを聞かれるところから始まります。

途中で、自分の顔は何点かと聞かれて。

彼女はこう答えていました。

「50点」

聞き手が思わず「だいぶ謙虚なんですね」と返しています。

 

ただ、そのあとが少し意外でした。

一番好きなパーツを聞かれると、目のこと、鼻のこと、笑うと猫耳みたいになることを、すらすら挙げていくのです。

最後にもう一度、「本当に50点って思ってるんですか?」と聞かれていました。

 

自分の顔を半分の点でしか採点しないのに、好きなところはちゃんと言える。

この2つが、同じ人の中に並んでいます。

そこをどう読むかは、たぶん人によって違うでしょう。

 

そのうえで、もう一度あの順番を並べてみてください。

顔をきれいにする仕事から、顔を見てもらう仕事へ移った人が、その顔に傷を負った。

そして「傷がまだ完治してない」と書いて、イベントの場に立った。

あの一行を最初に読んだときは事故の報告だと思っていましたが、いま同じ一行を読むと少し違って見えてきます。

この人にとって顔は、痛いところというだけの場所ではなかったはずだからです。

 

ここから先は、私が決めることではないと思っています。

どれくらいしんどかったのかは、本人にしか分からない。

ただ、抱えていたものが傷ひとつではなかったことは、残された言葉の並びからでも見えてきます。

8か月前から知っていた人たちがいた

日が暮れてから動いたのは、1月の逮捕を伝えていた投稿を書いていたのと同じアカウントでした。

長い告発の、いちばん最初の一行がこれです。

「彼女の意思もあり公開は控えていたが、取り返しのつかない事態が起きてしまった」

 

止めていたのは本人だった、と書かれていて、文書にあった示談の理由がもう一度効いてきます。

揉めごとが世に広まって、被害者が自分だと知られたら、仕事に差し支える。

その心配は、示談のときだけの話ではなかったわけです。

そのうえで、されたこととして並べられていたのがこちらでした。

  • 酔って帰ってきては繰り返された暴行
  • 私物の持ち出しと現金の窃盗
  • 海外への出稼ぎの斡旋(空港まで送り出した)
  • 示談金2,115万円の踏み倒し
  • 薬物
  • 本人を使った所得隠し

ここまで具体的な金額が出てきたのは初めてです。

2,115万円。

「今も示談は守られていません」の一行の裏側に、この数字があったことになります。

そしてもう一行、目を疑うところがあって、彼女は警察にも何度も相談していた、と書いてありました。

被害届を出して、相手が捕まって、示談まで交わして、それでも足りずに何度も足を運んでいた。

 

このアカウントは、2026年1月21日にこう書いていました。

エルコレのあるホストについて情報が入った、段階的に公開していく、と。

つまり8か月前から、知っている人は知っていたということです。

同じ夜には、歌舞伎町の内情に詳しい別のアカウントも、店にも話は行っていたはずだと書いていました。

その投稿はいま消えていて、どこまでが本当だったのかを確かめる手だてはありません。

それでも、並べてみると流れが一本につながってしまいます。

本人は止めていた。周りは知っていた。店にも話は行っていた。

その時間のあいだに、彼女だけがずっと我慢していたことになります。

空港まで送り出したと書かれた一行

告発に並んでいた6つの中でひとつだけ毛色が違うのが、海外への出稼ぎの斡旋、空港まで送り出した、という一行です。

暴行も、現金の持ち出しも、示談金の踏み倒しも、起きた場所は日本の中なので、被害届を出せば警察が動くし、実際に一度は動いています。

ところが空港を出たあとは、日本の警察も日本の法律も追いかけていきません。

 

この流れ自体は、今回はじめて出てきたものではないのです。

2024年6月の時点で毎日新聞が、海外で売春をさせるために女性を送り込むブローカーの逮捕が続いていると報じていて、その背景に挙げていたのがホストクラブへのツケでした。

2025年2月には、女性をアメリカへ渡らせて売春させた疑いで、警視庁がスカウトの男を捕まえています。

 

だから制度も、手を打ってはいたのです。

2025年6月28日に施行された改正風営法では、恋愛感情を使って高額な注文をさせる色恋営業も、売掛金の悪質な取り立ても禁じられました。

売掛を抱えた女性が性風俗店へ流れる道を断つのが狙いで、店の側が紹介料を払うことまで対象になっています。

 

ところが週刊SPA!が2026年1月に出した記事には、その改正の前後から海外出稼ぎ売春の紹介のほうが増えている、という業界団体の証言が載っていました。

売掛、つまりお店へのツケが200万、300万と膨らんだところへ闇金業者やスカウトが立て替えに入り、出稼ぎに行くことを担保にしてお金を貸す。

そこで書かされる念書には、借金の額と本人の個人情報、通っていた店と担当ホストの名前、そして実家の住所と親の名前まで並ぶそうです。

 

行った先で何が待っているかは、別の記事にまとめています(海外出稼ぎ斡旋疑惑の闇…3年前のラオスで起きていたこと)。

向こうで待っているのは、パスポートの取り上げと、渡航費を借金に付け替えられることと、詐欺の実行役に回されることです。

ラオスやカンボジアの日本大使館が2023年の時点で出していた注意喚起が、そのまま当てはまります。

もちろん、空港まで送り出したという一行が本当かどうかは分かりません。

書いた側がそう説明しているというだけで、裏づけが出ているわけでもないですし。

ただ、ここで引っかかるのは、告発の中身よりも、これが見えるようになった経緯のほうです。

夜の街の事情に詳しいアカウントが、ホストを扱う番組やメディアの名前を挙げて、こう書いていました。

名前が知られている人の身に起きたから、これだけの人がタイムラインを追いかけました。

同じことが名前の出ない誰かに起きていたら、9月12日の夜のような騒ぎにはなっていないはずです。

実際、1月の段階で情報をつかんでいたアカウントも、そのときは「エルコレのあるホスト」としか書いていません。

知られていないことは、起きていないことにされてしまう。

今回いちばん怖いのは、たぶんそこだと思っています。

そして倉木華さん自身は、この件について最後まで一行も書いていません。

色恋営業と売掛はセットで効いてくる

売掛、色恋、担当。

知らない人にはただの単語にしか見えないはずなので、先にほどいておきます。

  • 売掛(うりかけ)=お店へのツケ。その場で払わず、あとから払う約束で飲むこと
  • 色恋営業=恋愛感情を使って指名を取り、お金を使わせる営業のやり方
  • 担当=その客を受け持つホスト。客の側から見れば、会いに行く相手そのもの

売掛と色恋営業が重なると、何が起きるのでしょうか。

好きになった相手に喜んでほしいので、高いお酒を入れます。

手持ちが足りなくても、その場では飲めてしまう。

払うのは来月の自分で、今日の自分は財布を開けていません。

 

ホストの側にも事情があります。

売上の順位が毎月出る世界なので、月末には数字を積みたい。

そこで「今月だけ」と頼まれたら断りきれない人もいて、こうして残った金額が数十万から数百万へ育っていきます。

そして払えなくなったとき、その人の前に残るのは「もっと稼ぐ」のひとつだけになるのです。

順番まで言い当てられているのが、いちばんきついところですね。

この道筋は何年も前から同じ形で回っていて、だからこそ次に行く先まで先回りして用意する人がいるのだと思います。

借金の額を決めるのは向こうの相手側

では、その「もっと稼ぐ」の先には何が待っているのか。

ここは以前に別の件で調べたことと、そっくり重なりました。

渡航費も部屋代も先に出してもらえるので、お金がない人からすれば、これ以上ない親切に見えるはずです。

断る理由が、どこにも見当たりません。

 

ところが入国したとたん、その立て替えは借金へ名前を変えます。

そしてパスポートを預かる、という話になる。

返し終わるまで帰れない形が、ここで出来上がります。

 

いちばん効いてくるのは、借金の額を決めるのが相手側だという点でしょう。

いくら返したのか、あといくら残っているのか。

それを自分で確かめる手段が本人の側にないので、真面目に働くほど終わりが遠ざかる、という話になってしまいます。

現地の日本大使館は2023年にはもう注意を呼びかけていて、ラオスでもカンボジアでも同じ中身です。

  • 条件のいい求人につられて入国し、着いた先でパスポートを取り上げられる
  • 渡航費や紹介料を立て替えた扱いにされ、そのぶんが借金になる
  • 風俗で働く話だったはずが、詐欺の電話をかける役へ回される

向こうはこの3つをばらばらに出してくるのではなく、決まった順番で並べてきます。

そして大使館にできるのは、話を聞くことと、帰国の手続きを助けることまで。

向こうの組織へ踏み込んで連れ戻すところまではできないので、「大使館があるからなんとかなる」と読むと意味が逆になってしまいます。

なんとかならない前提で書かれた文書ですから。

 

法律も、ここでは味方になってくれません。

成人の売春を定めた売春防止法には、国外でのことを罰する決まりが置かれていないのです。

海外で働いた本人が日本の法律で裁かれにくいのは、そのためですね。

罰せられないというだけの話で、誰かが守ってくれるわけではありません。

日本の法が届かない場所は、日本の警察の手も入らない場所なのですから。

 

実際に起きたことも残っています。

2024年11月、タイで日本人女性が国境沿いに裸足のまま見つかったという報告が出ました。

同じ月には香港の警察が売春に関わった疑いで35人を捕まえていて、そのなかに日本のセクシー女優が3人いたそうです。

1度で300万円ほど受け取っていた例もあった、と伝えられています。

捕まるのも、行方が分からなくなるのも、いつも現地へ行った側なのです。

誘った側の名前はこういう話にほとんど出てこなくて、その誘い文句はいまも普通に流れています。

ブラックでも身分証なしでもOK。

お金を借りられなくなった人と、身分を出せない人へ向けて書いてあります。

このアカウントは同じ文面を9月3日から毎日のように投げていて、今日の夕方にも出していました。

3年前に出回っていた「そうだ、ラオス行こう」は、あれでもまだ誘い文句の形をしていたのです。

いまはその手前に、借金と念書が置かれています。

風テラスという無料の相談窓口がある

この記事の中ほどで、夜の仕事をしている人ほどそばに弁護士がいない、と書きました。

ただ、まったくいないわけでもなくて、風テラスというNPO法人があります。

いま風俗で働いている人と、過去に働いていた人のための相談窓口で、弁護士とソーシャルワーカーが対応してくれる。

お金はかかりません。

  • 源氏名だけで相談できる(本名を出さなくていい)
  • いまは辞めている人も対象
  • 全国どこからでも。チャットは24時間受け付け
  • お金、借金、DV、性暴力、税金、気持ちの落ち込みまで

名前を出さずに相談できる、というところが大きいと思っています。

公開された文書に書いてあった示談の理由も、結局は身元を知られることへの怖さでした。

知られたくないから動けない、というところで止まらなくて済みます。

そして、こんな投稿が今日の夜に出ていました。

担当のホストから売掛を請求されて困っている。

親には絶対に知られたくない。

この呼びかけが今日この日に出ているということは、同じところで止まっている人がいまも確かにいるということでしょう。

 

借金の整理だけなら国が作った法テラスという窓口もあって、どちらもこちらから探しにいかないと出てこない場所です。

知っていれば選べて、知らなければ選べない。

その差だけは、読んだ人の側で埋められるものだと思っています。

遺言として回っている文を書いた友人

9月14日のお昼ごろから、「倉木華の遺言が公開された」という言葉でスクリーンショットが回りはじめました。

黒い画面に白い文字が並んだ画像で、最後にこう書いてあります。

あなたが地獄に落ちてください
私は一生許しません

遺書だと言われたら、そのまま信じてしまいそうな文面です。

ただ、元をたどると話が違いました。

書いたのは倉木華さん本人ではなく、前の日の9月13日の夕方に、友人がXへ投稿したものだったのです。

投稿したのは三田でシーシャのお店を回している女性で、名前も顔も、働いている店の名前まで出しているアカウントです。

その中に、こういう一行があります。

自殺未遂を最近は繰り返しててもし死んだら書いて欲しいと言われました

つまり遺書ではなく、生きているうちに本人から頼まれて、友人が代わりに書いた文なんです。

遺言という言葉で流れてしまうと、最後に自分で残した紙がどこかにあったように読めてしまう。

 

とはいえ、託された言葉ではあるわけで。

もし死んだら書いてほしい、と誰かに頼んだ人がいて、頼まれたとおりに書いた人がいる。

本人が自分の口では言えなくなったぶんを、代わりに言っている文だと読みました。

撮影前に何度も殴られていたと書かれていた

その投稿には、ここまで表に出ていなかった話がいくつも並んでいます。

何回も撮影の前に殴られて、その日の撮影が飛んだ
周年イベントの前日にも殴られて、イベントが延期になった
車で轢かれたことは誰にも言わないでほしい、と本人が言っていた
相手は「沖縄のヤクザが親だから」と言って、かなり怖がらせていた
最後は出禁にしたうえで、稼いだお金をその日のうちに全部回収した

いちばん引っかかったのは、車のところです。

暴露アカウント側が公開した文書には、5月22日に相手の車で引きずられて怪我をした、というくだりがありましたよね。

あの文書が本物かどうかは、いまも誰にも確かめられません。

それなのに、まったく別の人が、同じ出来事を口にしている。

しかも「誰にも言わないでほしい」と言われていた、という形でです。

 

「沖縄のヤクザが親だから」のくだりも、読んでいて息が詰まりました。

そういう親が本当にいるのかどうかは、外からは分かりません。

ただ、そう言われた側にも確かめようがないので、嘘でも本当でも同じだけ効いてしまう。

 

撮影が飛べば、その月の仕事は減ります。

イベントが延期になれば、待っていた人にも迷惑がかかる。

それを全部飲み込んだうえで、「心配させてしまうかもしれませんが」と書いていた人だった、ということになります。

この投稿には、名前を出して動いている人も反応していました。

記事の中ほどで書いた三崎優太です。

前に書いていたのは別の女性の話でしたが、今度はこの件そのものへ、自分のほうから手を挙げた形になります。

いっぽうで、書いた人を疑う声も出ています。

亡くなってから急に大事な友達だと言い出した、最後がシーシャ屋の宣伝で終わっているじゃないか、と。

そこをどう読むかは読んだ人が決めればいいところですが、この人も名前と店を出したまま書いている側だ、ということだけは言えます。

当日になって中止された神宮のイベント

その同じ9月14日、夜の街の話が、まったく別の場所でも動きました。

東京ヤクルトスワローズが、この日に神宮で開く予定だったイベントを、当日になって取りやめたのです。

ホストクラブでよく開けられるシャンパンの銘柄をそのまま冠した、「シャンパン ル・レーヴ・ブリヤン Day」という名前の企画でした。

そして始球式に立つ予定だったのは、2024年11月にABEMAの番組から生まれた、キャバクラで働く人たちのグループのメンバーです。

球団が出した文は、これしかありません。

本日、開催を予定しておりました「シャンパン ル・レーヴ・ブリヤン Day」につきまして、諸般の事情により、イベントを中止することとなりました。

理由として書かれていたのは、諸般の事情という五文字だけ。

広島戦そのものは予定どおり行う、とも添えてあります。

 

イベントが告知されたあとから、子どもや家族が来る場所に夜の仕事の人を呼ぶのか、という批判が集まっていました。

ここは、はっきり分けておきたいところで。

出る予定だった人たちは、何かをしたわけではありません。

名前を出して立つはずだった日に、出番ごと無くなりました。

そして中止の理由に、倉木華さんの名前は一行も出てきません。

球団が挙げたのは諸般の事情だけなので、この件とつながっているのかどうかを外から決めることはできないのです。

ただ、怒りは、もう店の外まで出ています。

全部が同じ店のせいだと言い切れるだけの材料は、まだ出ていません。

それでも、この投稿の後半は読み飛ばせませんでした。

矛先が店だけでなく、その人たちを画面に出してきた側へも向いているところです。

 

1月に番組からいなくなった人のときも、説明は一行も出ませんでした。

表に出すのをやめるときだけ、いつも黙って消える。

夜の街を番組やイベントにして見せる側がそうするのは、今年に入って二度目です。

9月5日の「最近毎日頭痛が」

倉木華さんのアカウントをさかのぼると、5月にはガチャを13回引いて同じ賞ばかり出たとぼやいていて、6月には台風が直撃すると聞いて「みんなお仕事向かうの?気をつけてね」と書いている。

イベントの翌日には「元気もらえたよ」と、いつもどおりの言葉が並びます。

その、いちばん最後に近いところにあったのがこれです。

2026年9月5日、訃報が流れた日のちょうど1週間前です。

頭痛くらい誰でも書くことで、9月に入っても、この人の毎日はいつもどおり続いていたのです。

その日常の中に、外からは見えない何かが混じっていた。

いま出回っている文書が本当なら、そういうことになります。

 

真相が出てくるのは、たぶんこれからです。

警察が動いているのかも、エスワンが何か出すのかも、いまは分からない。

あの部屋で何があったのかを、外から決めてしまうには材料が足りません。

それでも、手続きを全部踏んだ人が守られなかった。

そこだけは、もう動かないのだと思います。

亡くなられた倉木華さんのご冥福を、心からお祈りいたします。

※ひとりで抱えきれないものを持っている方は、「よりそいホットライン」(0120-279-338)へ。

24時間つながります。