2026年10月13日のお昼1時、声優の石見舞菜香(いわみ まなか)のラジオ番組が、いつもどおり更新されました。

告知には「今回はお便りスペシャル回」のあとに、「番組冒頭に、石見さんからのお知らせがあります」という一行が添えてあります。

本人の声で伝えられたそのお知らせが、結婚と第一子の出産だったんです。

お相手について話したのは、「業界関係者ではなく、一般の方です」という一文だけ。

ところが30分もたたないうちに、ネットには旦那さんとして俳優・板垣志侑の名前が書き込まれ、その名前に「ご結婚おめでとうございます」と添える人まで現れました。

この名前について、石見舞菜香の事務所の発表も、新聞やスポーツ紙の報道も出ていません。

一般の方と聞いたばかりなのに、その名前はどこから出てきたのでしょうか。


石見舞菜香が話した一文

石見舞菜香は埼玉県出身の28歳で、『【推しの子】』の黒川あかねや『ウマ娘 プリティーダービー』のライスシャワー、『フルーツバスケット』の本田透などを演じ、2024年には声優アワードの助演声優賞も受けています。

結婚と出産の報告は、インターネットラジオの音泉で続けている自分の番組『石見舞菜香のらじおてくてく』の冒頭で行われました。

オリコンニュースによると、番組ではこんなふうに話したとのこと。

  • 「私事ではございますが、この度、結婚、そして第一子を出産いたしました」
  • 「お相手は業界関係者ではなく、一般の方です」
  • 「自分の人生において、大きな選択をした時、それを皆様にお伝えする時を決めた時は、自分の口から応援してくださっている大切な皆様へ、お伝えしたいと思っておりました」

これからの仕事については「これまで通り大好きな芝居に向き合い」「人としても役者としても成長していきたい」と話していて、声優の仕事は続けていく考えです。

 

同じ日には、所属事務所ラクーンドッグのサイトに直筆の「御報告」も載りました。

ファンへ向けて「皆さまの存在は、私の人生のかけがえのない宝物です」とつづられていますが、結婚した日や出産の時期までは書かれていません。

直筆の文面を最後まで読んでも、お相手に触れた行は見当たりませんでした。

つまり結婚相手について外へ出た言葉は、ラジオで話した「一般の方です」の一文だけ。

ニュースはこの言葉を縮めて、「お相手は一般人」という見出しで伝えています。


板垣志侑の名前はどこから

名前を見ても、すぐに顔が浮かばなかった人は多かったのではないでしょうか。

ネットにも「名前言われてもマジでわからんな」「どんな方?」という声が並びました。

板垣志侑(いたがき しゆう)は、舞台を中心に活動している俳優です。

その名前は、1年半ほど前に出回った1枚の写真をきっかけに、石見舞菜香と結びつけられました。

 

2025年4月、声優の石見舞菜香によく似た女性が男性と並んで写った写真が、ネットで一気に広がります。

出どころははっきりせず、当時はそっくりな別の人ではないか、AIで作った画像ではないか、という声も出ていました。

その写真の男性に似ているとして、ネットで名前を挙げられたのが板垣志侑。

写真に写っているのが誰なのかは、いまも確かめられていないんです。

探したかぎり、石見舞菜香も事務所も、この写真について何かを話した記録はありません。

 

写真の騒ぎのさなかにも、石見舞菜香の演技へのお礼を書くファンがいました。

石見舞菜香のアカウントには、そのあともいつもどおり出演の知らせが並んでいきます。

ただ、写真の話はその後も消えず、2026年9月に妊娠の噂が出たときにも持ち出す人がいました。

そこへ今回の結婚と出産の報告が届いたのですから、去年の写真を思い出す人が出てきたのは、自然な流れだったと思います。


板垣志侑のプロフィール

結婚相手かどうかは確かめられていませんが、板垣志侑は何年も舞台に立ち続けてきました。

  • 読み方:いたがき しゆう
  • 職業:俳優
  • 主な活動:体験型演劇(イマーシブシアター)への出演
  • 生年月日・出身:本人の発信では公表なし

体験型演劇は、観客が物語の世界に入りこんで楽しむお芝居で、俳優は目の前のお客さんを物語の中へ案内する役目も担うそうです。

本人が出演を知らせてきた作品を並べると、ホラーと体験型の公演がずらりと続きます。

  • 2023年5月 『夢幻語』の本公演と延長公演に出演
  • 2023年12月 オバケンの体験型公演『動く肢体』にキャストとして参加
  • 2025年1月 『動く肢体』再演版で冴木透役
  • 2025年4月 『異界の屋敷』紫の章で憲兵・深山真和役
  • 2025年7月 初音ミクとオバケンのコラボ企画『ヲチラレ』でアオ役
  • 2025年12月 大阪の『思考実験展』で従者ルーシェ役
  • 2026年3月 東京メトロと組んだ周遊型の公演『逃窓』に出演
  • 2026年7月 劇団ココアの夏季公演、続いてホラーの体験型演劇『MIRAGE』に出演
  • 2026年9月 『思考実験展』第2弾のキャストに決定

なかでも長く関わっているのが、お化け屋敷を手がけるオバケンの『動く肢体』。

声優の杉田智和が原作・脚本・監修をつとめた公演で、2023年12月にキャストとして加わり、2025年の再演版では冴木透という役を演じました。

初演のあとには、公演の前に資料や台本から役の人物像を考えたメモまで公開していて、役づくりに時間をかける様子がうかがえます。

再演では「本番初日から頭も体も200%出力で臨ませていただきました」と書き、初演のころには「100回行けば100回楽しい公演です」とすすめていました。

 

杉田智和に宛てた返信には、「他のキャスト・スタッフさん方の熱意があって、お客さんたちも全力で没入してくれて、僕はただ運良くそこに乗せてもらってるだけですから」という言葉も。

2025年12月からは大阪で開かれた『思考実験展』に出演し、従者ルーシェとして参加者を旅へ導く役をつとめています。

参加者が累計2万人をこえたときに書いたのは、「いつか誰かの、自身の道徳や常識を省察するきっかけのひとつになれればと願い尽力しております」という一文でした。

 

2026年に入ってからも、東京メトロと組んだ『逃窓』、劇団ココアの夏季公演、ホラーの『MIRAGE』と出演が続きます。

『MIRAGE』は7月28日から8月21日まで全57公演を走りきり、9月からの再演にも「引き続きでます」と知らせていました。

観客のすぐ目の前で物語を届けつづけてきた、体験型演劇の現場の俳優なんです。


『一般人』は誤報なのか

俳優・板垣志侑の名前が広まると、今度は「お相手は一般人」と伝えたニュースへ、一般人ではないのでは、というツッコミが向かいました。

「板垣さんって芸能ではない一般人やったっけ?」と首をかしげる人もいます。

「一般人」と聞いて、こんな冗談を書いた人まで。

芸能ニュースで言う「一般の方」について、現代ビジネスの2021年6月の記事でフリージャーナリストの片岡亮さんは、芸能界で「一般男性」と言えば「芸能人ではない人」を指すと書いていました。

今回のニュースは、本人の言葉を縮めて伝えただけなので、誤報という話にはならないんですよね。

そもそも相手が俳優だと確かめた人は、どこにもいません。


9月の休みは妊娠と出産

「やっぱり」と思ってしまう理由が、去年の写真のほかにもうひとつあります。

9月に広まっていた「妊娠説」が、本人の言葉で本当だったと分かったことです。

2026年9月のはじめ、石見舞菜香が理由の説明のないまま収録を休んでいるという話が広がり、「妊娠説」という言葉まで出ていました。

出産がいつだったのかは発表されていないので、9月の時点でどうだったのかまでは分かりません。

そして10月13日のラジオで、石見舞菜香は休んでいたことに自分から触れたそうです。

「妊娠・出産にともない、本来、出席させていただきたかった作品のイベントを欠席してしまったものがあった」と話し、休んでいたあいだの、ゲームなどに使うキャラクターボイスの収録についても「ご迷惑をおかけしてしまった」と謝ったと報じられました。

 

9月のうちに何も言わなかった理由も、直筆の「御報告」から読み取れます。

そこには「初めてのことで不安もあり、無事に出産を終え、母子ともに落ち着いたところでの御報告となりました」と書かれていました。

本人の声で聞けたことを、喜ぶファンもいます。

ただ、相手については「一般の方」より先を話していません。


27分後に広まった名前

妊娠の予想が当たったと分かった直後、ネットにはこんな一文が流れていました。

投稿にある「青ブタ」は出演作のアニメ『青春ブタ野郎』シリーズのことで、そのイベントでクッションを抱えていた姿まで、妊娠のしるしではないかと言われていたとのこと。

10月13日のお昼の流れは、次のとおりです。

  • 13時0分 ラジオの配信が始まる
  • 13時4分 「お相手は一般人」と伝える記事が出る
  • 13時21分 妊娠の予想が当たったと書いた、上の投稿
  • 13時27分 相手の名前を言い切る投稿が広まりはじめる

ラジオの配信から名前が広まりはじめるまで、27分。

ひとつ当たると、隣にあったもうひとつまで当たっていそうに見えてくる。

けれどこの日、本人の口から確かめられたのは、結婚したことと出産したことまでなんですよね。

 

ネットで挙がった名前が合っているのか違っているのかを、言い切れるだけの根拠は誰の手にもありません。

石見舞菜香は、人生の大きな選択は自分の口から伝えたいと、この仕事を始めたときから思ってきたそうです。

お相手のことを「一般の方」とだけ伝えたのも、石見舞菜香が自分の口で選んだ言葉だったということですね。